「わすれな歌」

10/Mar./2003

  

続いて梅田ガーデンシネマで観ましたのは「わすれな歌」。2002年タイの映画。タイの映画というのも珍しいですね、そういえば昨年に観た「怪盗ブラックタイガー」以来です。

主演はスバコン・ギッスワーンという人、この人なんとブラックタイガーに敵役のマヘスワンで出演していた人だ! パッと観た感じブラックタイガーの時と全然イメージが違うので、なかなかの芸達者かと思えます。
そしてヒロインにシリヤゴーン・ブッカウェートというタイの国民的女優の人。タイの女性はこれまた中国や韓国と違う魅力がありますね(どう魅力なのかは映画をご覧あれ!)、この人は女優の他に脚本や執筆、翻訳など実に多彩な活動をされているようです。

映画のお話としては、主人公のベン(スバコン・ギッスワーン)とその妻サダウ(シリヤゴーン・ブッカウェート)の切ないラブストーリ、のはずなんですが? これまたただのラブストーリと違って二人の人生は実に二転三転する。

タイはアユタヤ、ゆるやかに流れる川のほとりののどかな村。この村の青年ベンは歌とサダウに夢中だった。ベンの熱烈なアタックに、最初は彼を敬遠していたサダウもついに心折れ、やがて二人は結ばれて晴れて夫婦となった。
畑を耕し、家畜を養い、ゴザを編む...、質素な生活だったが、おだやかな時の流れに幸せな生活だった二人。しかしサダウが身ごもったその矢先、ベンは兵役へと駆り出されることとなる。

「妻に会いたい...」 毎日のように手紙をつづり、遠い故郷への想いを“わすれな歌”に込めて唄うベン。サダウの待つ村から遠く離れた町で兵役につく彼にある転機が訪れる...。
と、ストーリの序盤を語りましたが、実はこの辺りはすっかり寝てしまって自信がありません、気がついたらベンはわすれな歌を唄ってました。
うーんタイの歌って、なんだか昔の日本の唄みたいですね、70年代みたいな感じ(その時代まだ物心はついてませんが...)。

お話はそんなベンが様々な境遇でいろんな場所を彷徨い、いろんな人に逢う半生が綴られます。お話そのものは大きな展開ではありませんが、どこか昔なつかしのような映像を観せてくれます。そして最後は思わず涙ぐんでしまった...。
このサダウを演じるシリヤゴーン・ブッカウェート、演技も素晴らしい!

最後まで観てみると、意外と(失礼)面白かったりする、前半最初に寝てしまったのが実に悔やまれるね、トホホ。
劇中映画が上映されるシーンがあって、そこで上映されていたのが「怪盗ブラックタイガー」でした、これには思わず笑ったね。

次回は「ラベンダー」を御紹介します。オワリ!