「黄真伊(ファン・ジニ)」

18/Dec./2002

  

ひさびさに来ました天六はホクテンザにて、只今上映されている<韓国映画セレクション2002>。今回は「黄真伊(ファン・ジニ)」、86年の韓国映画です。

<韓国映画セレクション2002>は全部で14本の作品を連続上映されますが、さすがに全部を観きるほどの余裕もない。なので今回は、僕が歴史好きとあって朝鮮の李朝時代を描いた時代劇の作品2本を上映されるこの日に絞ってやってきました。

「黄真伊(ファン・ジニ)」とは実在した名妓(舞妓みたいなもんでしょうか?)。で、この作品は彼女の生涯を描いた小説が映画化されたものです。

婚礼を目前に控えた両班(ヤンバン、いわゆる支配層で、訳は貴族とされてます)の娘、真伊(ジニ)。しかし彼女の屋敷に出入りする靴屋の男は、彼女を愛するあまり、屋敷に忍び込んでは靴を盗み、そしてまた仕事で新しい靴の制作を引き受けるという行為を繰り返していた。
ところがある夜、男はとうとう捕まってしまう。貴族の物を盗むどころか、屋敷に忍び込んだだけで普通死刑はまぬがれない。ところが男が役人に引き渡されるところを、真伊は木の枝でむち打つ罰だけで許してやった。
そして婚礼の前日、家の前をある葬列が通った。聞けば、その靴屋が焼身自殺を遂げたという。真伊はその男の愛の深さに衝撃を受けるのだった...。

とお話はこんな感じで始まるのですが、その後の展開は急にガラッと変わって数年後。最初の話はなんだったんだとまったく後にも繋がらず、意味もわからない。その後も彼女は都からやってきた官吏の男と恋におちたり、お話は進んで行くのですが、もうこの頃には僕は凄い睡魔に襲われていました(アン・ソンギは誰だったんだ?)。

映画を観ていてこんなに寝たのは始めて!というくらいぐっすり熟睡モードに入ってました。目が覚めれば彼女はのたれ死んで、映画は終わっちゃいました。結局なんだかよくわからないお話、彼女の生涯を追うあまり、映画としての演出が芸術に走ってしまったような感じなのでしょうか。というより寝ていた僕にはなんとも言えませんね。うーん、今回の韓国映画特集の1本目に観るには、ちょっと重たく印象を悪くしてしまう、これだけが韓国映画じゃないよ!、と思わせる、と言わせるような作品ですね(なんのこっちゃ)。
李朝時代の朝鮮の衣装とかが割と印象的。日本や中国とはまた少し違いますね(ちょうど間くらいな感じだ)。

お次は「永遠なる帝国」を御紹介します。