「マッスルヒート」

06/Nov./2002

  

ケイン・コスギを初めて観たのは、ショー・コスギの「ニンジャ2・修羅の章」だっけ。主人公(ショー・コスギ)の子役で出演してましたが、そんときはまだまだ子供だったなぁ(僕も子供だったけど)。あれから20年も経ってます。

そんなケイン・コスギ待望の主演映画「マッスルヒート」。
2002年日本、場所はOS劇場C・A・Pです。

ケインの演技というと、「はぐれ刑事純情派」を思いだしますが、ホンマに大丈夫か? なんて思ったりします。しかし巷の噂を聞くと、“なかなか面白い”とか“ジャッキー・チェン、リー・リンチェイに続く21世紀のアクション・スターだ!”とかいろいろ話を聞きますが、これもホンマかいな? と疑問。やっぱり自分の目で確かめるべく本日やってきた次第です。

2009年東京、不況が続くこの日本。
倒産した企業の工場が放置されたまま並び建ち、廃墟と化したその一帯には、 欲望と犯罪が渦巻く無秩序の街ができあがっていた。
その地下に存在する巨大な闘技場“マッスルドーム”。そこは、観客も命を賭けて張り続ける死の賭博場でもあった。このマッスル・ドームを取り仕切っているのは、香港マフィアの黎建仁(加藤雅也)。新型のドラッグ“ブラッドヒート”を牛耳る犯罪シンジゲートの黒幕だ。
日本の特務公安局員である桂木(哀川翔)とジョー・ジンノ(ケイン・コスギ)は、黎建仁を追ってこの麻薬取引現場に潜入しようとしていた...。

ケイン・コスギがスタントを使わず、自らの肉体でアクションに挑戦したという宣伝。たしかにこの映画、ケインのアクションはかなりいい。演技の方はイマイチ? というか、元々のジョー・ジンノ役が無口な男なので台詞もほとんど無く、また半分以上は英語を話すので評価はまだできないところ。この映画だけを観るなら、怒りの感情を表現するところなど、なかなかいい場面もあるので僕自身は高点をあげたいですね。カタコトっぽい日本語は、ケイン自身の母国語が英語だから仕方ないしね。

ケインの他にも哀川翔や竹中直人もチラッと出てますが、この映画に彼らのらしさは出ていなかったんじゃないかな? 逆に悪役の加藤雅也や、マッスル・ドームで対戦する相手にジャッキー・チェン映画にも多数出演するケネス・ローが出演していたりとアクション面は観どころ充分。でも結局はお話自体はテンポも悪いし、たいしたこと無いんですけどね。

ケイン・コスギのアクションは素晴らしいですが、次世代のアクション・スターとなるとまだまだこれからといったところでしょうか(そりゃそうか)。 ケインがお好きは人はどうぞ。

次回は「王様の漢方」をご紹介します。