「チョコレート」

02/Sep./2002

  

土曜日に観ましたのは話題の映画、「チョコレート」。
主演のハル・ベリーが昨年度のアカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞したことで知られる、今話題の映画ですね。
昼14:05分の回にシネ・リーブル梅田へ行って参りました。さすがに土曜ともあってむちゃくちゃな人の多さ。しかもリーブルでは現在ウルトラマンを上映しているので子供だらけだ。ウルトラマンはすでに満席で立ち見の状態、凄い人気ですね。
入場券売り場ですでに行列ができているんですが、子連れ親子は要領が悪い。立見なんだからさっさとあきらめるか次の回にすりゃいいのに「なんで考えてんだよ!後つかえてんだからさっさとしろよ!ボケッ!!」なんて思ったりしましたが、なんとか当日券を購入。しかし上映1時間前に来たのにもかかわらず、整理券番号はすでに75番とオドロキです。

さて、映画のお話し。
ちなみにこの映画のタイトル、“チョコレート”とは俗語で“黒人”を意味します。それに対し“白人”は“ヴァニラ”、誰が付けたかなんともイヤな意味の言葉ですね。
このタイトルから察するとおり、この映画は白人と黒人の人種差別問題もとりあげ、交わることのなかった白人男性と黒人女性が互いに出会い、惹かれあうラブストーリでもあります。

白人崇拝主義者であったハンク(ビリー・ボブ・ソーントン)の仕事は刑務所の看守。彼は黒人の死刑囚マスグローヴの刑執行に立ち会った。しかしその翌日、ハンクは同じ刑務所で看守を務める息子のソニーといがみあい、父親を愛していたが愛されずに苦悩した息子は、彼の目の前で自殺した。
夫のマスグローヴを失い悲しみにくれる妻レティシア(ハル・ベリー)。彼女は夫が服役していた11年間、ずっと女手ひとつでひとり息子を育てていた。しかしその息子もある激しい雨の夜、彼女の目の前で轢き逃げ事故に会ってしまう。その現場をたまたま通りかかり、子供を病院に運んだのはハンクだった...。

設定もなかなか面白い、彼女がハンクが夫の死刑を執行した男であることを知ったシーンなんかは、おもわず涙ぐんでしまいました。でもお話としてはまあ普通かな。希望としては最後はやっぱり別れて、ラストシーンを予告編でもあった、ハンクが店のカウンターに腰掛け、注文を取りにきたウエイトレスのレティシアにチョコレートアイスクリームと言い、彼女が微笑むシーンをもってきて欲しかったように思える。

しかしなんと言ってもこの映画の観所は役者、一見の価値ありです。オスカーを受賞したハル・ベリーは言うに及ばず、ハンクを演じるビリー・ボブ・ソーントンにも感激しました。「バーバー」で無口の中年男を演じた時とはまた一味違う演技っぷりです。この人役者としては素晴らしいのになぁ...。

そんな訳でまずまずの当たり映画でした。
次回はこの映画の後にOS劇場で観た「ル・ブレ」をご紹介します。