「冷戦」

20/Aug./2002

  

続いて動物園前シネフェスタでの2本目の映画「冷戦」、2001年香港。原題は「九龍冰室」、九龍(クーロン=地名)カフェという意味。九龍カフェでなんで冷戦なのかそのあたりがよくわかりませんが、主演は日本でもヒットを飛ばしている香港トップスターの1人イーキン・チェンの映画だ。

かつて香港黒社会で名を馳せたロン(イーキン・チェン)は7年の刑期を終え、元兄貴分であったホン(ラム・シュー)の経営する九龍カフェ(九龍冰室)を訪れた。彼はこの店で働き、堅気になってやり直そうとしていたのだ。
お話はこの九龍カフェを舞台に中心として進んでいきます。よく店にチンピラが来て因縁つけにやってきて、それをかつて伝説となった男が追い払うといったようなよくある話しです。

やがてそんなある日、ロンの元に彼の子供だと名乗る少年シウロンがやってくる。またシウロンの母親で元恋人であったヘレン(カレン・モク)もロンの元へ訪れ、彼にかつての英雄像を求めるが、ロンの心は動かなかった。
立ちあがらないロンになんかもどかしさを感じてしまうが、この映画は黒社会のヤクザの話というよりはどちらかというと親子の情愛を描いているお話です。ふしぶしにロンの過去の回想シーンが登場し、この時のイーキンはなかなかカッコイイ。またラム・シューの若い頃の金髪姿にはおもわず笑ってしまいました。
しかし映画としては少しもの足りないというか、親子像を描いている割には中途半端だったかな。イーキン・チェンのファンの人ならともかく、あまりお勧めする程の香港映画ではなかったように思えます。

この日の動物園前での香港映画2本はどちらも不発だったでしょうか、残念。またいい映画を探していきたいと思います。
次回は京都朝日シネマにて「軍隊をすてた国」をご紹介します。
ではまたサイナラ