「燃ゆる月」

12/Aug./2002

  

さて続けて観たのは「燃ゆる月」。2000年韓国、「シュリ」のカン・ジェギュ監督が今度は企画・プロデューサーとして放った新作だ。

遙か昔...太古の世界、神が宿る山“神山(シンサン)”のふもとに、ファサン族とメ族という対立する部族が住んでいた。天下を支配しようとするメ族はファサン族との戦争を引き起こしたが、その災いを罰する神山の呪いによって部族は衰退し、荒野へ追いやられた。
そして数百年の月日が経ち...
部族再生を願うメ族は、女族長スとファサン族のハンとの間に一人の子をもうける。ピと名付けられたこのまだ産まれたばかりの赤ん坊は、神山の呪いを断つ“天剣”を手にする為の生贄とされる運命であった。しかしその事実を知ったハンは生贄の儀式の際、ピを奪い逃げ去った。
メ族から逃れたピはやがて成長し、ファサン族として迎えられる。彼女はそこで、ファサン族の青年タン、ジョク、そしてファサン族の王族の娘ヨンら出会い、幸せな日々を送る。いつしか惹かれあうようになったピとタン。しかしやがてそこにも、ピを狙うメ族の追手が忍び寄る...。

この映画も愛し合う二人の男女と、それに恋横暴する男と、前の「銀杏のベッド」と構図はほぼ同じだ。実際銀杏のベッドの登場人物4人の前世という設定だと監督は語っている。
しかしこれまたメロドラマが主体になっていて、アクション部分は中途半端。テンポも悪いし、特にこの映画は撮り方が難しいというか、アップを多用している為か、今どうなっているのかという状況が解りにくいのだ。
ピとタンが底無し沼にはまるシーンがあるんだけど、いつこの二人がいつ沼にはまったのかわからなければどうやって脱出したのかも解らない。おまけに沼にはまっている時は二人は抱き合っていたのに、脱出した時にはまたはなればなれ、もうわけわからん。
また僕は韓国映画はまだそんなに観ていないのであまり詳しくありませんが、この映画は結構な豪華キャストが出演しているとのことです。
ピ役はチェ・ジンシル。読売巨人軍のチョ・ソンミン投手と結婚した人です。この映画は独身最後の出演とのこと。
タン役はキム・ソックン。ジョク役はソル・ギョング。そしてヨン役は僕の大好きなキム・ユンジンです。
豪華なキャストとお金をかけたセットや衣装をそろえた大作の割には、うーんと考えてしまうあまり・・・な映画です。日本ではやっぱりヒットしないでしょうね。「銀杏のベッド」より面白くなかったかもしんない。実際この映画の方が欠伸の回数が多かった...。

そんな動物園前での1日でした。また来週には今度は「重装警察」「冷戦」という香港映画が上映されます。「冷戦」にはこれまた僕の大好きなカレン・モクが出演します、期待です。

次回は京都で観ました「ラッキー・ブレイク」をご紹介致します。
それではサイナラ