「クィーン&ウォリアー」

29/Jul./2002

  

暑い毎日が続く今日この頃でございます。
さて、この日向った先は、天六ユウラク座。今ここで上映されているのは、「クィーン&ウォリアー」という映画。2000年、スペインの映画です。
スペインの映画を観るのは始めてかな、監督も知らなければ、役者も全然知らない。この映画を知ったのは何時もの関西ムービーウォーカーのネット上です。
映画のタイトルといい、実際のチラシや劇場前の看板といい、誰がどう観てもこの映画のジャンルは、ソード&ソーサリー(剣と魔法の物語)だと思うでしょう。ロード・オブ・ザ・リングとかと同じジャンルです。僕も結構好きなジャンルで、上映を心待ちにして席に着きました。

ベルダールは勇敢なる戦士。 伝説として語り告げられるこの”魔法の国”で、数々の冒険を繰り広げ、幾多の秘宝を手にしてきた。そしてこの時も彼は、洞穴の奥深くに眠るハート型の宝石を求め、未知なる領域へと足を踏みいれていた。熔岩の河を越え、千の瞳の祭壇に辿り付いた彼は、玉座に座る戦士のミイラの心臓から、ついに宝石を手に入れる。しかし宝石を手にしたものには、教団の呪いがかけられる。途端に宝石は炎を発し、それを持っていた彼の手は焼け爛れ、痛みと絶望に彼は阿鼻叫喚の叫び声を上げた...。

次の瞬間、叫びとともに彼が目を覚ましたのは、ベッドの上だった。母親がしきりに怒鳴り、彼を起こそうとしている。あたりを見回すと、そこには散乱したTVゲームやら雑誌やら。眠い目を引きずりながら鏡に向うと、そこには少年の顔が。着ている服装は、TシャツとGパン。そして彼は呼びにきた友達とともに、学校へ向ったのだ。

少年の名は、ラモン。彼は毎夜、友人達とロールプレイングゲームに興じている。そしてそのゲームの中で果敢に戦う英雄、ベルダール。それは彼のキャラクタだ。

いきなり画面が切り替わったらそこは現実世界と、予想だにもしなかった展開に、一瞬気が抜けてしまった感じだ。果たしてこれは、少年の虚像なのか、それとも恐ろしい教団の呪いなのか。しかし映画の方も、その後の展開ももうわけがわからない。アメリカ映画なら、少年はベルダールのごとく力を手に入れて、多いに活躍するようなファンタジーなお話になるだろう。しかしこの映画の少年は、あまりに無力過ぎる。
彼は自分にかけれらた呪いを解くためにと、国会の青年団体党の議員を殺そうとしてしまう。その為全国に指名手配され、助けを求めた友人にも裏切られてしまう。
どんどん追い詰められていき、現実と虚像の狭間に精神が破綻していくかのような少年には、ちょっと共感しづらい。
いったい何がいいたかったのか、よくわからない映画だ。普通に剣と魔法の冒険物語をやっていた方が面白かったように思えるが、斬新なストーリにはたしかに興味を惹かれた。しかし上手く見せていなかった感がある。残念というか、やっぱりわけがわからん。

ちょっと今日は変な話になってしまいました。また他の映画を観に行きたいと思います。

7月も終わり、もう8月ですね。8月気になる映画は「怪盗ブラックタイガー」、「モンスーン・ウェディング」、「チキンハート」なんかでしょうか。
まだまだ面白い映画もいっぱいあります、いそげ!