「上海アニメーションの奇跡」

17/Jun./2002

  

ひさびさにゆっくりできる休日とあって先週は土曜日、扇町ミュージアムスクエアにて「上海アニメーションの奇跡」を観てまいりりました。
この映画は上海で制作された7本のアニメが、AプログラムとBプログラムに別れて上映されます。スケジュールはBプログラムが先に上映、昼13:50の回からです。この日は少し早い時間に梅田に出てきたので、何時ものように吉野家で牛丼食べた後劇場に向かったら何故か道に迷って反対方向へ向かっていました。あわてて引き返し走って劇場へ辿り着いた時には予告編はすでに終わっており、丁度本編が開始されタイトルが映し出されている所でした。
荒い息を抑えようやく席につく、最初に上映されるのは「不射之射(ふしゃのしゃ)」という、アニメではなく人形劇です。この日観た7本の中で一番の僕のお気に入りはこの人形劇。
この「不射之射」という話は一度読んだ事があり、高校2年生の時の古文の授業で教科書に載っていました。物語も面白かったのにも加えて、初めて「至極」という言葉を知ったのも印象に残っておりました。
人形劇とはいえ、日本で昔テレビでやっていた「三国志」や「里見八犬伝」とは違い動きのリアルな事!もの考える時に腕を組んで指をトントン叩くなど、ちょっとした人間の仕草まで表現しているのには驚きです。以前テアトルで観た聖石傳説の人形劇「布袋戯(プータイシ)」も、こんな感じの人形劇なんでしょうか、ナレーションと台詞とすべて1人の人が喋っていますしね。

さてお次は「ナーザの大暴れ」という、長編アニメです。映画を観る前はどんなお話かな?と思っていたら、ナーザという名前がナタク(漢字は忘れました)と画面に出てきたのを観てハッっと気付きました。そうです、封神演義でおなじみのナタクが活躍し、悪い竜王達を退治するお話です。ちゃんと彼の宝貝もいろいろ出てきます。
僕はそれ程詳しくはないのですが、好きな方には必見じゃないでしょうか。ナーザが画面狭しと動き回りこまかな動きも表現されています。画風はどちらかというとディズニーのアニメに近いでしょうかね。

次に上映されるのがAプログラム、いったん劇場を出て再度入場しました。この時は割と人が並んでいたのには驚きです。Aプログラムの方は短編が5本、すべて無声アニメです。
しかしこの日、日ごろの寝不足がたたったのか、もの凄い睡魔に襲われAプログラムの方はうつらうつらと寝てしまいふしぶしにしか内容を憶えておりません。
それでも印象に残ったのが、「牧笛・ぼくてき」 というアニメ。このアニメはなんでも世界初の水墨画アニメとか。中国の雄大な風景や動物が水墨画風に描かれており、そしてそれらがゆっくりと動きだします。そのなんともいえぬ美しさには感動いたしました。
その後も水墨画アニメは何本かあります、特に最後の「鹿鈴(ろくれい)」 というお話はおもわず僕もうるると涙ぐんでしまいました。

なかなか感動できる作品達です。オススメですが、2本観るのはやっぱりお金がかかるかな。でもやっぱり2本とも観ないとこの映画は語れません。
扇町はこの後もなかなかいい映画を上映するようです。1日しか上映されないミスター・バッテンなんか面白そうです。今日はちょっと長く書きすぎたかな、それではサイナラ