「Fightin' Sanfrecce〜 サンフレ日記/05年7月」


7月24日

18節を終了して、サンフレは4位。
このHOT6は2勝2敗2分で勝点8だった。このシリーズを勝点10を目標にしていたから2点足りない。負けた試合をドローにしておくか、引分の2試合をどちらか勝っていれば、勝点10になっていたのになぁ。すると、通算の勝点は30で3位だった。それでも4位に位置するのは出来すぎかもしれない。
ここから中断に入る、幸か不幸かサンフレからは代表に誰も選ばれていない(イハンジェは北朝鮮の代表に選ばれているけど)。この中断期間中にもう一度立て直して欲しい。どうしてガンバやレッズに負けてしまったのか。ジニーニョやガウボンが事故で欠けても戦力がダウンしないほどのバックアップの養成。オフェンスとディフェンスの意思統一。
そして、得点力アップを目指し、FWのレベルアップをより一層図ってほしい。今はガウボンと寿人にばかり注目が集まっているけれど、ここで頑張って欲しいのが、茂木と盛田。今年のサンフレがあるのは、開幕戦で茂木が同点ゴールを叩き込んだからに他ならない。あのゲームを落としていたら、きっとガタガタになっていたに違いない。盛田はまだ出番がない。でも、腐らずに備えて欲しい。彼の高さが必要になるときが必ず来る!

この中断期間でして欲しいことがもう一つ。
それはビッグアーチの芝の養生。昨日、今日と速報Jリーグを見ていても、ビッグアーチほど酷いコンディションはない。J2だってもっとましな芝でプレーしている。

中断が空けると、8/20は鹿島でアントラーズ戦。
この日は翌週の月火が東京で仕事が入っているので、ボクも遠征することにした。さっそく、前売りでチケットを買う。鹿島へ行くのは久し振り。以前お邪魔したときは、PK戦までもつれて勝った。
アントラーズ戦では、ホームでもアェイでも善戦はするけれど、どこか足りずに負けてしまう、そんな印象があるけれど、優勝を本気で狙うなら、自力で勝点を6差縮めることができるこのチャンスを逃す手はない。大事な一戦だ。

7月18日

珍しくサンフレのゲームがNHK-BSで中継される。
たっぷり昼寝をしたし、7時までに夕食を済ませ、ビールも控えめにして準備万端でTVの前に陣取る。
今夜は17節。ちょうど折り返し点。ゲームを迎える時点では暫定で5位。昨夜のゲームで、アントラーズ、ガンバの上位クラブが仲良くドローしているので、勝点差を詰める絶好のチャンス。相手はレッズ、埼玉スタジアムへ乗り込んでのアェイ戦。

前節でジニーニョと茂原が累積警告4枚目を受けて、このゲームは出場停止。ここまで堅守を誇ってきたのは、下田の頑張りも大きいけれど、ジニーニョの存在抜きには語れない。このジニーニョ、昨年まで在籍していたJ1昇格の立役者・サンパイオ以上かもしれない。歴代の外国人選手では、ノジュンユン、ハシェック、サンパイオと並ぶ能力の高さと貢献度だ。

小野監督はある意味『奇策』を打って出た。ガウボン、ベッドも外してイハンジェはいるけど、基本的には日本人プレーヤーだけで先発を固めた。これが、吉と出るのか狂と出るのか...。
トリニータ、ジュビロ戦の出来がどうだったのか、ボクは画像では全く見ていないので判断は出来ないけれど、この先発メンバーにどんな意図があったのだろう?

流れ出しは悪くなかった。
攻撃のリズムは作れないものの、要所は締め、特にDFの裏を取るパスへのケアが万全で、サンフレには「裏がない」状態だった。
しかし、早い時間帯での失点が悔やまれる。崩されての失点ではなかっただけに、事故のようなあのゴールは悔やまれる。あれでレッズは心理的に随分とラクになった。サンフレは焦ってはいないけれど、どこか気分が前掛かりになっていた。
中盤でスペースを消されてしまい、寿人・大木・コウジにボールが収まらないどころではなく、公太や駒野も行き場を失っていた。どうやら、前に駒を置きすぎて、消化不良を起こしていたように思える。手数をかけない攻撃が実を結ぶシーンも何度かはあったけれど、それも散発。決定的な場面は作れなかった。
前の5人と後ろの5人が別のチームでプレーをしているようで、サンフレお得意の波状攻撃もさっぱり...。

このゲームの結果だけをみて、サンフレが今シーズンもう駄目だとは思わない。恐らく、もう一度だけ「この試合に勝てば優勝戦線に加われる」というビッグチャンスが巡ってくると思う。そのときのどんなゲームが出来るのか、それを考えてもらいたい。
もう一つは、ジニーニョがいないゲームをどう作っていくのか。それをしっかり準備してもらいたい。
何も今夜で終わってしまったわけではない。反省すべきはしっかり反省しないと駄目だけど、悲観したり諦める必要はない。中断までもう一試合。超低空飛行中のヴェルディをホームに迎えて、平常心でサンフレのゲームを実践すればいい。“HOT6”で勝点10はもう駄目だけど8なら行ける。いや、8は最低限の死守ライン!

7月09日

2005シーズンが開幕して、3月はどよよ〜んとした気分で過ごし「今年もあかんのかなぁ」なんて思っていたら、一気にブレイクしてW杯予選のための中断期間をなんと2位で迎えたサンフレッチェ。正直「ちょっと出来すぎかな」とも思っていた。それでも上位に位置しえいるのは、嬉しいし楽しいものだ。

が、中断期間を終え、7月シリーズが始まって2試合を1分1敗。勝点はわずかに「1」を積み増しただけ、順位も急降下してしまい5位。「う〜ん、やっぱしなぁ...」。
ビッグアーチから山口へ向かう山陽道を運転しながら、言いたくはないけれど、出てくるのはため息と愚痴か...。

ゲーム開始45分ほど前に、意気揚々とビッグアーチに入場。
スタンドに入って何に驚いたかって、ピッチの色。普段は関西で生活しているので、広島の天候がどうだったのかは詳しくは知らないけれど、芝はこんなに急に悪くなってしまうのか? しかも、前回のビッグアーチでのゲームからほぼ二ヵ月空いているのに。そこには当然、綺麗に生え揃った絨緞のようなピッチがあると思っていたのに...。
確か、数年前にも最悪の時期があったけれど、この日はとてもじゃないけれどプロがゲームをするグラウンド状態ではなかった。

ゲーム開始直後からどうもボールが落ち着かない。
カズやベッドにボールが収まらない。ただ闇雲に前線へ蹴っているだけで、意図があるプレーが出来ていない。流れるようなパス回しは影をひそめ、クリアしては拾われて、なんとかしのいでまたクリアする。延々とその繰り返し。
確かに、ピッチが悪いので手数をかけずに前線へ。その意図はわかるけれど、全く工夫が無く、まるで小学生のプレーを見ているような気がした。
サンフレにゴールの予感は無く、なんとかしのぎきった45分が終了した。

後半に入ってそうそうにアラウージョにゴールを許してしまい、その後ガウボンが負傷しそのまま大木に交代してしまう。前線にガウボンというターゲットを失い、戦術の変更を強いられ、ここからベッドが交代する76分までの15分が、この日のサンフレが一番良かった時間だったように思う。
2トップから1トップに変わり、大木とコウジは幾分引き気味。カズとハンジェが守備的な位置に入り、ベッドは上がり目。ようやくボールの収まりどころが出来たし、公太や駒野も機能しだした。
あのファウルがなくても、ゴールは難しかったと思うけど、コウジがPKを得てラッキーな同点。その後すぐにもう一点取れていればそのまま勝てたと思うし、ゴールの匂いがなかったわけではない。

ベッドに替えて前田俊介が入った。
この交代にはボクは疑問。折角のいいリズムが崩れてしまった。もしどうしても交代させるならベッドではなく、ハンジェ(あるいは大木)だったと思う。
リズムをなくしたサンフレ。その後は前半のリプレイを見ているようで、攻撃は全く出来ず、防戦一方、なんとかしのいで「最悪勝点1でも...」そんな気分になったら、案の定...。

今日の敗因は三つ。
一つ目は、ガンバによく研究されていた。奪ったボールをカズやベッドを経由して前線に送り出したかったけれど、この二人へのパスが全く通らなかった。まれに通っても、公太や駒野の縦の抜け出しに対するガンバの守備はほぼ完璧だった(残念ながら)。
二つ目は、その逆。遠藤(たまに渡辺)がボールの供給源になっていたけれど、ほとんど遠藤がフリーでボールを受けていた。ボールを持ってからつぶしに行くのではなく、遠藤がボールを受けられないような状態にしておかないと、ゲームはガンバに支配されてしまう。
最後に、サンフレは終始一本調子の単調なプレーしか出来なかった。もちろん小野監督の指示もあったと思うけど、とにかくクリア、前戦への大きなパスしかない。もちろん、カズやベッドへのマークがきつくてこの二人にボールが入らなかったこともあるけど、ガンバは楽よね。サンフレは絶対に蹴ってくるんだもの。このゲームで「何をするかわからん」と警戒が必要なのはベッドだけだった、単調なリズムを打破できる、タメが作れるプレーヤーがサンフレには必要なのかもしれない。

悪いだけではない、目に付いたことも二つ。
まず、イハンジェが良かった。前半はそうでもなかったけれど、後半に入ってからのハンジェはよく走り、ガンバの攻撃の芽を摘んでいた。ラストはさすがにバテていたけれど、とっても良かった。ただ、ひょっとしたら、ハンジェと茂原は良く似たタイプだけに、この二人を同時には使えないのかもしれない。
もう一つはカズ。逞しくなった、ちょとやそっとのチャージでは倒れないし、ボールを奪われない。ドリブル時の重心が低くなり、どっしりしている。カズのこの成長には目を見張った! その逆は、駒野は家長にやられまくり。特に前半はほとんど勝てなかった(それどころか、股抜きまでされて...)。公太も守備の面では軽かったなぁ。

ガンバで目に付いたのは、大黒はもちろんだけど、家長。彼は今すぐにでもフル代表へ呼んでも面白そうな気がします。

で、嘆いていても、時は止まらないし、ゲームの結果は変わらない。
サンフレは中断するまでの12節で5勝2敗5分で勝点が20。一試合平均1.67の勝点を得て2位にいたわけだ、この“激夏”期間中は6節あるので、最低のノルマというか目標に勝点10を目指したい。6ゲーム全て勝てば18点。そのうちの5点を既に失っているから、今後4ゲームで3点しか失えない。3勝1分しかない!
全部勝てとは言わないので、このペースで上位に食い込んでもらいたい。
来週の水曜、今度は行けないけれど、ホームでのジュビロ戦。ガンバ戦を落としただけに、このゲームが“激夏”の成果を問うゲームになりそうだ。

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