「スパイシーラブスープ」

「今」の北京恋愛事情がよくわかる


  

この日は贅沢に「マイナー・ムービー2本立」。
しかも、キタとミナミで。で、2本目は中国の「スパイシーラブスープ(愛情麻辣湯)」。なんと珍しいことに、封切り初日に鑑賞。が、悲しいことに、前売りチケットを家の冷蔵庫にマグネットで貼りっぱなしにしていて忘れてしまいました。グッスン!会場はお馴染みのアメ村・パラダイスシネマ。公開初日なのに30名程度の淋しい入り。しかも、皆さんいかにも「私、香港・台湾および中国にどっぷりはまってます!」って感じの方ばかり。スーツ姿の私は完全に浮いていました。

さて、舞台は現代の北京。
「こいつらほんまにこんなええ暮らししてんのか!」って叫びたくなるけど、それはご愛嬌。結婚を目前にしたカップルが火鍋をつついているシーンから始まり、この二人を狂言回しに5つのエピソードからなるオムニバス・ムービー。
高校生のカップル、定年後の再婚、結婚5年目の倦怠期、小学生の息子がいる夫婦の離婚、20代のラブストーリーと、様々な世代を取り上げて男女の恋愛を描いています。台湾や香港ならともかく、大陸でこんな作品撮れるのか!ってのけぞるくらいびっくりしてしまいました。

全体的に、明るくて、ポップで、展開にスピードがあります。高校生のエピソードではターシー・スーのヒット曲が上手く使われていて、だんだん中国も変わってきたのね、という気がします。各話の詳しいハナシはしませんが、どのストーリーも良く練られていて程良く仕上がっています。中国に興味があっても、なくても、お時間があれば是非ご覧下さい。12/17(金)まで上映中。(高校生のエピソードに出てくる女の子がなかなかかわいくて、好(ハオ)!)

次回は、前売り買ったのに、まだ行っていない「君のいた永遠(とき)」。ジジちゃんまっててね〜!

P.S. 原題の「愛情麻辣湯」の「湯」は正確には「湯」の下に「火」を書いて1文字です。日本語にはないので「湯」にしました。「湯」なら単に熱くても冷たくなっていても「スープ」という意味ですが、「湯+火」なら「熱々のスープ」という限定された意味になります。

おしまい。