「あの娘と自転車に乗って」 |
思春期を乗り越えて「大人」になるのね |
急に寒くなりましたが、風邪などひいていませんか? さて、今回は「あの娘と自転車に乗って」です。前から気にはなっていたんですが12/3の毎日新聞の夕刊に映画評が載っていたので、思い切って観ることにしました。 青春の一歩手前の思春期って、いろいろ悩み多き時代なのよね。どんな時代でもどんな国ででも。(もっとも、遥か思春期を通り過ぎて、オッチャンになっても、オッチャンなりに悩みは多いんだけども・・・)
キルギスタンの片田舎に住む少年が、悩みや悲しみを乗り越えて、ちょっぴり大人に近づく姿を優しく描いた秀作(キルギスタンが地球のどこにあるか分からない人は地図帳を開いてご確認下さい)。 数日後、少年が憧れていた方法で、想いを寄せていた少女をデートに誘う(ここが、映画のタイトルになっているのね)。祖母の死や、自分の生い立ちの秘密を知り、それを乗り越えることで、少年も少し大人に近づいたのね。
劇的なシーンなど全くなく、ほんとに淡々と日々の流れが描かれ、感情移入しやすくて「そうそう、こんな時もあったなぁ」って想いにひたれます。ほとんどがセピア調のモノクロで撮られており、時折象徴的な色使いでカラーのシーンが織り込まれています。その鮮やかな色が印象に深く残ります。 遠くキルギスタンからやってきたこの作品は、静かに心に残る佳作でした。梅田・ロフトの地下にあるテアトル梅田で(多分)12月17日までモーニング&レートショーで公開中。 おしまい。 |