エグザイル/絆

セピア色の写真が語ってくれる



  

スマートで、いかにも何時もの慣れたメンバーで、軽々と、しかも楽しみながら撮りました。そんな感じが伝わってくる作品。それでも楽しめたし、面白い。やるなぁ...。
こんなタッチのお話しを観たことがあるなぁと思い出していたら、それは「ザ・ミッション/非情の掟」 でした。それもそのはずで、こちらも同じジョニー・トォ監督の作品。あの作品と出てくる俳優さんたちもずいぶんだぶっているしな。
アンソニー・ウォン、フランシス・ン、ニック・チョン、ロイ・チョン、ラム・シュー、サイモン・ヤム、リッチー・レン(あの警備隊長だったとは!)。もちろん、ボクのお気に入りのラム・シューもちゃんと出てます。

どんなお話しなのかは、他に譲るとして、ボクが感心したのこと。
この五人の男たちの過去が、振り返られることもなく、語られることもなく、ただセピア色の写真一枚を見せるだけという手法。何も語らなくても、その写真と今彼らが演じているお話しの中で、ボクのアタマの中で再構成されていくんだなぁ。もちろん、その再構成は見る人それぞれで異なっても一向に構わない。観た人の数だけ、この五人がどんな仲間だったのかの物語りをこさえてもいいんだから。
退職までカウントダウンを迎えた老刑事(ホイ・シウホン/許紹雄)がいい味を出している 。

「ザ・ミッション/非情の掟」 と比べてどちらに軍配を上げるかというと、「ザ・ミッション」になるとは思うけど、この「エグザイル/絆」もご覧になって損のない佳作だと思います。

再見!