接吻 |
残念だけど、理解不能 |
何とも古風なタイトル。そして、何とも独善的なお話しでもある。
この映画を観終わって思い出したのは、数年前に拝見した「ゆれる」。この映画の中でも人が殺される。しかし、そこに至るまでの、人間関係や心のプロセス(?)がとても上手く描かれていて、まさに心の動悸が画面から聞こえてきた。しかるに、この「接吻」では冷ややかどころではない。現在の心象だけではなく、人物の造詣や背景が全く描かれていない。つまり、終始、理解不可能だったのだ。
キャストは豪華。小池栄子、豊川悦治、仲村トオル...。しかし、いずれにせよキャストのスケールを大きく上回る尋常ではない世界。 都心のオフィス街。友人もなくポツンと働いている遠藤京子(小池栄子)、毎日ただなんとなく働いている。そんな中、TVニュースで流れる映像に釘付けになった。そこには、住宅街で一家三人を惨殺し、挑発的な行動を取り“猟奇的”な事件を起こしていた坂口(豊川悦治)がTVカメラの前で逮捕され不敵な笑顔を浮かべている様子が映されていた。その瞬間は、京子は坂口に“一目惚れ”した瞬間だった...。
誰がご覧になっても楽しめるのかどうかは、疑問。 おしまい。 |