スーパーマンだった男/A Man Who Was Superman

チョンジヒョンはかわいかったのだけど...



  

今、ボクが最もお気に入りの女優さんの一人が何を隠そう韓国のチョンジヒョン。
彼女には「猟奇的な彼女」で心底ノックアウトされた。でも、残念ながらその後彼女が出演した映画はどれももう一つで、どうも「猟奇的〜」で固定化されてしまったイメージからの脱却には至っていない。やっぱり一度強烈に色付けられたイメージはなかなか拭えないものなんだなぁ...。
そんなチョンジヒョンの新作が公開される。「きっと封切りに合わせて舞台挨拶もあるはず」と、今回のソウル行きを急遽決定しました。旧正月の直前で、しかも最も寒い時期でもあって飛行機のチケットも思いの外安かったしね。

何でもネットで調べられる時代になっている。
この日はソウル郊外のCGVをぐるっと回る予定みたい。唯一、ソウル市内のCGVで予定が入っている上岩(ワールドカップ記念競技場)での舞台挨拶に行くことにする。前日に一度このCGVへ行ってその回のチケットを購入。ここにはカルフールが入っていたけど、違う韓国資本のチェーン店に替わっていました。

芝居が出来てすっかり売れっ子男優の仲間入りを果たしたファンジョンミンとチョンジヒョンの二人が主演。この組合せで面白くない映画を撮るのは難しいと思うのだけれど、どうもお話しそのものをこねくりまわしてしまったような...。
この二人の出会いと接近に必然性が薄いこと、そして設定上どうしても二人の間には恋愛感情が入り込む余地が生まれないこと...。すると悲しいことにストーリーにふくらみが無い。単に「良かったね」で終わる。
社会や観客に対しての問題定義があるほど深堀りされているわけでもない。もっとシンプルに考えると、この映画をジャンル別けするとしたら、何に属するのか? コメディ、恋愛物、社会派...? 結局どれにも当てはまらない中途半端さが致命傷になっているような気がする。惜しいなぁ。

ざっくりとしたストーリーはこうだ。 下請けの映像制作会社のディレクターをしているチョンジヒョンはひょんなことで、自分をスーパーマンだと思い込んでいる男(ファンジョンミン)に助けられる。彼に興味を持ったチョンジヒョン。彼についてカメラを回し始め、この男の意外な側面を知るようになる(しかし、この男、一体何をやっているんだか...)。

舞台挨拶は本編の上映前。キャプをかぶって元気溌剌のファンジョンミンと終始俯き加減で元気がなさそうに見えるチョンジヒョンが監督と登場。元気はなさそうだったけど、やっぱりかわいかったです、チョンジヒョン!
次回作はどうかなぁ? もっと彼女の良さを生かした作品に出てもらいたい。そうしないと、忘れられてしまうし、いつまでたっても“「猟奇的〜」のチョンジヒョン”という枕詞が取れないょ。もっとも、次回作はハリウッドの作品で、もう撮影は終わっているはず、それを楽しみにして待ちましょう。

この作品、日本でも上映はされると思います。字幕付きで拝見すると、若干見直す余地もあるとは思いますが...。

アンニョン!