お前を逮捕する

びっくりするほど、脇が充実しています



  

刑事とは、いったいどういう職業で、どういう人がその職についているのだろう。
そんな、根源的な疑問に、決して大袈裟にならず答えてくれる。極めて人間臭いお話し。

そうか〜!
映画がはじまって、この映画の原題が「強力3班」だということに気が付いた。韓国で公開されたときは、そう注目していたわけではなかったけど、こうして日本で劇場公開されているのを拝見すると、それなりに面白い(いや、かなり面白い!)から不思議。
なるほど、驚くほど豪華な顔ぶれ。交番の班長にパクサンミョン。売人にヒラメちゃんことユヘジン。ひき逃げ班長にキムウンス、悪役の手下にアンネサン。そして、刑事の班長にチャンハンソン、主人公の先輩刑事にホジュノ。実にいい!
の割には、助っ人(?)警官のナムサンミ、主人公(キム・ミンジュン)の恋人ユンジヘはそんなに輝いていなくて、やっぱり“男臭い”お話しなんだなぁ。

お話しそのものは特に大したことはないのだけど、強力3班のメンバーたちが決してスーパースターなのではなく、どこにでもいるようなおっさんたちが、たまたま選んだ職業が刑事であるかのような個々のエピソードが描かれているのに好感が持てます。
「ありゃ、まぁ。そんなことあるはずないやん」って感じの手法で、やや強引な面もあるけれど、それはそれ。
しかし、ホンジュノ演ずるボンス刑事の“中年性アルツハイマー(?)”。ボクもこのところ、物忘れがひどいだけに、明日は我が身。どっかで命落としてしまうのかなぁ?

折りしも、韓国では、財閥の息子が起こしたケンカに親が乗り出して、ヤクザも巻き込んだ大事件に発展中。そのもみ消しに協力したとされる警察幹部がごっそり解任(?)されるという事態にまでなっている。
もちろん、警察官だって人間だ。権力やお金には弱いし、先輩に言われたらそのとおりするしかないもんなぁ...。 こりゃ、幾ら映画のお話しの中で刑事たちが頑張っても、アカンなぁ。

お話しそのものはこんなものかもしれませんが、脇役がお好きな方には観逃せない作品かもしれません。

おしまい。