ナチョ・リブレ/覆面の神様

とにかく、リングに上がるのだ!



  

どこかの映画館でこの映画の予告編を見かけたときに「こいつは“スクール・オブ・ロック”のおっさん(ジャック・ブラック)や!」とピンと来て、こりゃ絶対に観んとあかんと心に誓ったものの、やっぱりなかなか映画館には行けない。とうとう、神戸まで追いかけて拝見することになりました。

「スクール・オブ・ロック」のようなノリかと言うと、決してそんなことはなくて、設定はさておき、どうも生ぬるいお話しであることは確か。う〜、もし、この映画で初めてジャック・ブラックに出会ったら、もう二度と彼の映画は観ないやろうなぁ...。きっと。

この映画を観ながら、ありゃりゃと思ったのは、修道女シスター・エンカルナシオン演じるアナ・デ・ラ・エグレラの清楚な美しさ!
まるで、「オール・アバウト・マイ・マザー」で同じく修道女を演じてボクのハートを鷲掴みにしたペネロペ・クルスみたいな感じ。同じラテン系だしね。ひょっとしたらブレイクするかもしれないから、ちょっと名前が長いけど、一生懸命覚えておきましょう!

お話しの甘さというのは、あまりにも一直線すぎることかな。ひょっとしたら、本当はもっと長い作品だったのが、編集の段階でずいぶんとちょん切られてしまったかなぁ。だから説明の部分がぶっ飛んでいるのかもしれないけど...。いずれにせよ、説明が足りない箇所が三箇所。
まず、ナチョことイグナシオ(ジャック・ブラック)がどうして、この修道院で食事係をしているのかという説明。わかったような、さっぱり理解できないような説明はあったけどね。
二つ目は、シスター・エンカルナシオンがどうしてイグナシオと部屋でトーストを一緒に喰ってしまったり、仲良くなったりしてしまうのかということ。やっぱり、慈悲深くて慈善のためなのかなぁ?
最後に、どうして謎のヤセといきなりタッグを組んで、アマチュアのショウとはいえ試合に出られるのか? しかも、そこで、その賞金やファイトマネーにどうして目がくらまないのか? その辺がしっかり描かれていないから、むちゃくちゃレベルが低い(素人でも勝てる)のに、お金がもらえたり、プロに挑戦しようという気になったり、はたまたTV中継があるなんてことが「大いになるナゾ」になってしまう。

もし、一気に観せられたらこんな「?」も点灯しなかったかもしれないけど、結構、間延びしてるから、スクリーンを観ながらいろいろ考えてしまうんだよななぁ。
まぁ、そんなことはともかくとして、ナチョは修道院で暮らす孤児のために、いや、愛するシスター・エンカルナシオンのためにリングに上がるのだ!

まぁ、お正月で疲れた身体と胃を休めるために、ソファにごろっと横になって、何にも考えずにご覧になるにはいいかもしれませんね。でも、まだ、ビデオもDVDも出てないから、もう少しお待ちくださいね。

おしまい