マッチポイント |
人生のマッチポイントは意外なところに |
正直に言ってくだらないお話しだと思っていた。ありがちなお話しだと。ウディ・アレンの作品だと知らなければ、きっと観ようとも思わなかったに違いない。
冒頭、テニスコートのネットを横から写したカットが続く。
ロンドンでも名門の家柄。その名家に入り込んでしまおうという魂胆が見え見えの男と女。 しかし、この映画でかわいそうなのはエミリー・モーティマーかな。ボクがあまり得意ではないエミリー・ワトソンのような顔で、決してぶさいくではないけれど、どこか華がない、薄幸の女性を演じている(決して地ではないだろうけれど)。今回のクロエ役もまさしくそう。調べてみると「ディア・フランキー」のお母さん役か...。
お話しはどんどん暗転して行き、クリスは抜き差しならない状態に追い込まれ...。とうとう決断したクリスは...。 人生って何なのか。そんな大袈裟に考えることではないけれど、ふとそんなことを考えてしまう。もちろん、誰だって思う通りにはならない。大いなる青写真を描いていたにしても、その場その場で最善と思える選択をしている。だけど、それは本当に最善だったのだろうか? 時の経過とともに結果が明らかになったり、疑問や猜疑心が湧いてくる...。そして、結局は偶然が大きく左右するのか...。まるで、ネットに当たったボールがどちらのサイドに落ちるのかどうか、誰にもわからないように...。
観る価値があったのかどうかは自信がないけど。ボクにはなかなか面白かったのは事実です。 おしまい |