夢遊ハワイ |
あれからアップルちゃんはどうなったのかな? |
最初は、台湾の若者がハワイを舞台に繰り広げられる珍道中か、そんなお話しかと思っていた。でも、全く違った。
同じ部隊のアーチョウとシャオグェ、仲良し二人組みの兵士。満期除隊を目前にしたある日、上官から、自動小銃を持ったまま部隊から脱走してしまった後輩を憲兵隊に発見される前に部隊に連れ戻すことを命令されるが...。しかも、この命令は業務ではなく休暇だという。
この二人には「しかし、もう少しは前後のこととか考えて行動しろよな」と言いたくなるけど、この無鉄砲な行動こそ若さの特権なのかなぁ。いやあ、きっとそうなんだろう!
そんなこんなで、若さだけが取り得の二人組みがこのほんの数日の“休暇”を経て、青春時代に一つのピリオドを打つ(この映画のキャッチコピー“少年少女以上、大人未満。”は、実に的を得た表現で、唸ってしまう)。 そうか、青春の日々とは、夜空に舞い上がる花火の光のように、一瞬の輝きを残して消え去っていくものなんだなぁ。花火の光はすぐ消えるのに、その美しさは記憶の中に永遠に残るんだもんね。
主演は「僕の恋、彼の秘密」でも主演していたトニー・ヤン。この人、顔はウマ面だけど、お芝居は下手じゃないみたい。 脱走兵のクンフー、それに幼馴染のシンシン。純粋さゆえの歪みをどう受け止め、どうやって大人になっていくのかは、国に関係なく、どこでも大変なんだな。そんな思いをしみじみと感じてしまいます。
大阪ではナナゲイで上映されていたようですが、もう終了しているようです。京都ではみなみ会館、神戸では新開地のアートヴィレッジセンターで、今後上映が予定されているようですね。 おしまい |