もし、あなたなら2〜五つの視線 |
味わい深い五つのお話し |
「皆が理解してあげなくちゃ」「男だったらわかるだろ?」「リュックサックを背負った少年」「ありがたい人」「鍾路(チョンノ)、冬」の5本のショートフィルムを集めたオムニバス。
前作でも感じたことだけど、本題やストーリーからは少し離れた部分に興味が引かれる。
面白いと思ったのが2本目の「男だったらわかるだろ?」。
4本目の「ありがたい人」もなかなか興味深かった。題材に対する着眼点が秀逸。名前は知らないけれど、学生運動家のお兄ちゃんが良かったです。世の中、体制側も大変なんだなぁ...。 「皆が理解してあげなくちゃ」「鍾路(チョンノ)、冬」の二本はドキュメンタリー。従って込められているメッセージはストレート。障がいと朝鮮族のエピソードを通じて、現代の韓国が内包している問題点を指摘している。もちろん、これらの問題点は、そのまま日本においても同じことを言えるだろう。 この映画を観ながら思っていたのは、自分が「人権を守りましょう」と何食わぬ顔で思っているとき、それはきっと人権を尊重していないのだと思う。そうではなく、本来は守られるべき立場に立ったときになってはじめて“日本ってひどい国だ”と思うのでしょう。 再映されるかどうかはわかりませんが、観た人の心に長く残る作品だと思います。 あんにょん。 |