ロンゲスト・ヤード

アダム・シンドラーの後姿に...



  

こないだもスクリーンで拝見したアダムシンドラー。LAの人気オーナーシェフから、八百長疑惑に包まれたまま引退したNFLの人気QB。こともあろうに、テキサス州の監獄へぶちこまれてしまう...。

このお話しは、アメリカンフットボールを知っていなくても理解できるかもしれないけれど、知っていた方が面白いのに決まっている。
ボクが興味を惹かれたのは、アメリカンのことではなく、米国で理解されているアメリカンとバスケの色分け。そうか〜、ボクはバスケにはとんと興味がなくて、どんなチームがあるのかやどんな選手がいるのかは全然知らないのだけど、きっとアフリカ系アメリカ人の方がほとんどなんでしょう。それに較べるとNFLでもカレッジでも白人はまだプレーしている方なのかな? バスケはコートがあってボールが一つあればすぐプレーできるけど、アメリカンってそんなわけには行かないから、その辺の違いもあるんでしょう、きっと。まぁ、それはさておき...。

アメリカンが好きで好きでしゃぁない監獄の長官。プロに行けなかった選手たちを看守として集め、強力なチームを作って監獄リーグ(そんなんあるのか!)で優勝して喜んでいる。今回は、その練習相手として囚人たちのチームを作ろうと企んでいる。そんなときに入所してきたのが、花形QBとした鳴らしたポール・クルー(アダムシンドラー)。長官の脅しに、囚人チームを引き受けるはめに...。

まぁしかし、アメリカンフットボールは経験者かそうでないか、いやそれよりも競技を知っているか知っていないかによって全然違う。見るのも、プレーするのも。
システマチックで大層なゲームなんです。必要なプレーヤーの数も多いし、ポジションだってたくさんあり、それぞれに与えられている役目が全く違うんだから。
そんなアメリカンをズブな素人に教えるのは大変だ〜。

しかし、この映画には山場がない。
一体、誰に同情しながらこのお話しを楽しめばいいのかが良くわからない。きっとストーリーだけが先走ってしまって、人間描写がおろそかになっていたんだと思う。
途中でポールの片腕とも信頼していたケアテイカー(クリスロック)が死んでしまうのも驚きだしね。

面白いか、面白くないのかと聞かれたら、面白いと答えるのだろうけれど、それだけかもしれない。

ラストで、フィールドに転がるボールを取りに行くアダムシンドラーの後姿はかっこよかったけどね。

おしまい。