ラブリー・ライバル

こんなところにも、白い封筒



  

本筋とは直接関係ないけどさ、この映画をご覧になる前に「先生。キム・ボンドゥ(邦題:僕等の落第先生)」を観ておくと、より一層お楽しみいただけるんじゃないかな(劇場公開はされていませんが、字幕付きDVDが発売されているハズ)。

どこが舞台なのかなと思っていたら、麗水(ヨス)なんですね。木浦(モッポ)とともに、一度はお邪魔してみたいと思っています。

学校の先生とは、いったいどういう立場なんでしょう? それも、ソウルではなく地方の小学校で勤務する意味は?
日本と韓国では、教師という職業が置かれている身分(?)はわからない。でも、安定してはいるけれど、出会いも少なくて、閉鎖的で、コウルサイ児童と親を相手にしていなければならないのは、そう大きくは違わないんだろうなぁ、きっと。
この映画に登場するミオク先生(ヨムジョンア)という女性に、嫌悪感を覚えたり、笑い飛ばすことは簡単だけど、教師をしたことがある人なら、見過ごせなくて、案外、誰もが一度は考えることを体現しているのではないかな?

お話しの骨子はこうだ...。
地元の麗水で小学校の教師をしているミオクは少々問題がある30才を過ぎてまだ独身、本人も少々(?)焦ってる。麗水を出てソウルで一旗揚げたいけど、自分でもどうしていいのかわからない。そんな彼女の前に現れたのが、美術科の講師として赴任してきたサンミン先生(イジフン)。ミオク先生にとってサンミン先生はまるで天使のように写ったのに違いない。そんなミオク先生の前に立ちはだかったのは、同僚の女性教師でも保護者でもなく自分が担任している5年生の児童ミナム(イセヨン)。周囲を巻き込んでの二人の恋の鞘当はケッサク! 果たしてこの恋の行方は...?
お腹を抱えて笑って、怒って、そしてホロっとする。冷めた目で観ると、まるで予定通りにお話しは進んでいくんだけど、ここは素直にお話しに入り込んでくださいね。

ミオク先生は「箪笥」に出てた(「H・エイチ」や「ビッグ・スウィンドル」にも出てたんや!気付かんかった!)し、ミオク先生のお母さん(ナムニ)はいろんな映画やTVに出てますね。ミナムは「九歳の人生」でソウルから転校して来て旋風を巻き起こす女の子だし、クラス内のライバルグループの一人は「九歳の人生」でガラが悪い女の子だったような...(違うかな?)。抗議に来る父兄の一人は「先生、キム・ボンドゥ」でも父親の一人で出ている人でしたね。ピョンヒボンが校長、キムスンウが教頭先生で睨みを効かせていますね。そして、最後にチラッとチャスンウォンが顔を出します。
このチャンスウォンの姿を観て、理由がわからなくても別に構わないんだけれど、韓国では映画が娯楽の中心となっているのを改めて知らされました。映画会社やいろんな人脈で登場となったんだろうけど、きっと韓国ではこの映画を観た人の半分以上の方が「先生、キム・ボンドゥ」を観ていて、そして彼の登場によって場内が大爆笑に包まれたのは想像に難くないのだから...。そして、ミオク先生の今後に対して淡い希望を抱けるのだもの...。

そうか、キムポンドゥ。江原道の学校は辞めちゃったんだね。

アンニョン!