青春漫画/Almost Love

おかしいから笑っているのじゃないの、笑顔でいるとだんだん楽しくなるからょ



  

日本でも人気のキムハヌルとクォンサンウの主演作。
この時点で韓国では最もお客さんが入っていた作品。この二人がコンビを組んだ「同い年の家庭教師」もそこそこのヒット作だった。あれから数年を経て、二人はどんなふうに成長したのでしょう、楽しみ!

釜山港に面した旧市街・南浦洞(ナンポドン)にある代表的な映画館が「釜山劇場」。少々乱暴な言い方をすれば、行けばすぐに分かります。
本館と旧館があり、本館は1階にマクドが入っていて、新館は1階がCDショップになっています。入れ物そのものは新しくないので、設備もそれなり。今回拝見したのは新館でしたが、面白いつくりで、座席部分が長方形ではなく、左後ろの部分がえぐられている感じ。全体の雰囲気でいえば香港の百老匯旺角のような...。
平日の昼下がりとは言え、もう少しお客さんが入っているかと思ったら、200〜300人は入るスクリーンに20名弱とは淋しい限り。う〜ん...。

冒頭、ジファン(クォンサンウ)の誕生シーンがなかなか笑える(この子役はなかなかかわいくていいね)。そうか、この映画はこんなノリで展開していくんや、とついつい騙されそうになりました。
全体的にシリアスではない、ぬるいムードのラブコメディなのだけど、エピソードの枝葉に未整理な部分が多くてまとまりに欠ける。「なんだかナ」と言うのが素直な感想。

脇のエピソードは確かに笑えるし、楽しめる。ジファンのお父さんやぼろぼろのスニーカーのエピソード、屋外映画館やノレバンのシーンなどはいいと思う。だけど、まとまりがないように感じるのはなぜだろう?
中にシリアスなエピソードが混じる、例えばダッレ(キムハヌル)のお父さんのエピソードや、ジファンの事故のエピソードは本当に必要だったのだろうか?
主演の二人の存在で、最終的にこの二人がくっつくのは分かりきっているのだから、変に三角関係(?)なんかにしないで、もっと底抜けに楽しい“スカッと爽やか”なラブコメディで良かったような気がします。
それにしても、大学にテコンドー学科なるものが存在することが、ボクには最後まで理解できなかった。実際にあるのかな?
それと、どうも気になったのがジファンのヘアースタイル。これは何か意味があったのかな? それに彼がよく着ているポルトガル代表チームのジャージ。これはどこかで売っているのなら、欲しいな(それにしても、この映画はアディダスの全面協賛だったのでしょうね)。

結局、なんだかまとまりのないまま大円団を迎え、映画は終わる。
でも、ボクの心の中は残念ながら、すっきりした気分ではなかった。なんか上手く言えないのだけれど、どうも消化不良。期待が大きすぎたからかな?
ちょっと調べてみると「同い年の家庭教師」は2003年の春先に公開されているから、なんともう3年も前なんですね〜。クォサンウもキムハヌルモもそれなりに(いや、凄く?)成長しているけど、やっぱり映画はお話しがね...、大事なんやなぁ。
間違いなく日本でも公開されるでしょうから、気になる方はご覧になってお確かめください。

次回は、釜山のもう一つの繁華街・西面(ソミョン)にあるロッテシネマで観てきた「カリスマ脱出記」を紹介する予定です。

おしまい。