犯罪の再構成/The Big Swindle

本棚の向こう側は...


  

ちょっと面白い展開が用意されている。
ある事件が起きる。それが一体どんな事件なのかはよくわからない。よくわからないままに、犯人が乗ったクルマとパトカーの壮絶なカーチェイスとなり、工事中のトンネルに突っ込んだ犯人のクルマは、トンネルの出口から谷底へ燃えながら転落し爆発する。
このシーンからフイルムが巻戻されるようにストーリーが語られ始める。そうして、だんだんとこの事件がどんな事件だったのかおぼろげながらわかりはじめる。

出獄してきたばかりのフィクサー(キム先生)が計画を練り、その計画に必要なメンバーを集める。そのメンバーは、フィクサー本人も含めて5名。それぞれの分野でエキスパートばかり。その才能を生かして作戦を成功させるのだ。
だけど、言葉の壁のお陰で、書類偽造のエキスパートなのはわかったけれど、タコオヤジ(イムンシク)が一体何のプロなのか、最後までわからなかった。

犯人の一人は逃走中に死亡し、他の二人は行方不明。そうこうするうちに、タコオヤジは生きたまま逮捕され、もう一人の偽造のプロは自室で変死しているのがみつかる。警察はフィクサーの存在には気が付いていない。
ただ、問題はまんまと強奪された現金がどこにもないことだ。警察もフィクサーも姿を消してしまった現金を求めて動きはじめる。

この映画は絶対に日本語字幕付きでもう一度観たい!
ボクにはごく限られたパーツしか理解できなくて、推測の上に憶測を重ねて、理解したつもりになっているけれど、実は全く違うストーリーだったりして...。
主演はパクシニャン。この人、芝居は出来るベテラン俳優だけど、どうもナ。犯人役には向いていないような気がする(古本屋の主人には向いているけど)。悪人顔とはちょっとっと違うんやなぁ。それに紅一点のヨムジョンアも、何だか取って付けたような存在で、あんまり輝いていない(ような気がする)。このヨムジョンアって「H・エイチ」で冴えない女刑事をしていた人ですね。

それにしても、偽の一万円札や500円硬貨といったセコい事件を重ねるなら、ドッカーンとこんな事件を起こしてくださいよ。
ストーリーそのものはかなり面白いので、日本でのリメイクもありかな。パクシニャンが日本でもう少しブレイクすれば、劇場公開もあるかもしれません(TVドラマの「パリの恋人」に期待ですね)。 いずれにせよ、日本語字幕付きで観たいょ〜!。

おしまい。