ラブ・インポッシブル〜恋の統一戦線〜

ふっと笑うしかない



  

「南男北女」というのが原題。
「クラシック/ラブストーリー」で、現代の彼役で出演していたイケメンのチョインソンが主役。ボクはチョインソンよりも、延辺(えんぺん、北朝鮮の国境付近にある中国の街)にいる怪しげなガイドを演じているコンヒョンジンの方に目が行って仕方なかったけどね。

この映画を観て思ったことは二つ。
一つは、しょうむない内容だと言うこと。わざわざこんな映画を撮るために中国でロケしたのかと思うと、ちょっと情けないような気もするけど、まぁ、仕方ないかな。
二つ目は、北朝鮮をこんなにコケにするような作品を作ってしまってもいいのかと言うこと。ここまでコケにしてしまうと、ちょっと目を覆いたくなるけど、まぁこれも仕方ないかな。

情緒もへちまもない。単に笑って済ませてしまうようなそんなコメディですね(もはや「ラブコメ」とも呼べないような気がする...)。
女にしか興味がなくて、卒業が危ぶまれている大学生のチョルス(チョンインソン)が、卒業の条件に教授からだされたのが、南北が共同で行っている中国東北部にある高麗王朝の遺跡発掘での実習。もちろん、全くヤル気がないチョルスだったけれど、北側の代表団との顔合わせの時、その中に昨日街で見かけた素敵な女性がいることがわかり、俄然ヤル気に満ちたのだが...。
“ナンパな南の男と、超強硬な北の女”の組合せ。38度線を越えたこの思いは果たして実るのでしょうか?
お話しは、まぁ、ざっとこんな感じ。

見どころと言えるのは、北の大学生たちの“丸暗記弁論大会”かな。これはなかなか興味深かった。偉大なる統領さまが、いつどこでどんな演説をしたのかを、一語一句違わず記憶し、それを演台の前で一席ぶつわけだ。恐れ入りました。ほんとにこんな大会があるのかなぁ?

チョンインソンに興味がある方を引きとめはしませんが、わざわざ時間を作ってまで見る価値があるかどうかは、はなはだ疑問だと思います。

おしまい。