NANA

良かったね、ハチ!



  

最初は観る予定もなかったんだけど、時間の都合もばっちりだし、聞こえてくる話しはいいものばっかりだったので拝見することにしました。ちょっと照れ臭かったけどね。だって、他のお客さんは中高生の女の子ばかりで「こんなおっさんが一人で何してんねん?」感じでジロジロ見られていた(ような気がする)。でもね、彼女たちはきっと誰もそんなことは気にしていなかったと思うけどね。
コミックが原作だそうです。もちろん読んだことはないけどね。

ある日、汽車で上京する二人が、偶然に隣りあわせで座る。偶然は重なり、二人とも名前がナナ。しかし、外見や性格は全然違う。そんな二人のナナが東京で再び出会い、部屋をシェアして一緒に暮らし始める。
名前は同じだけど、育った環境も、目指す方向も全く違う。でも、反発するわけでもなく、お互いを受け入れあって成長していく姿を描いているのだけど(まぁ、これが果たして『成長』と呼んで良いのかは、甚だ疑問だけど)。
ロッカーとして大成したいという野望を持つ大崎ナナ(中島美嘉)、野望なんかカケラもなくて幼馴染のBFを追いかけて上京し彼との結婚生活を夢見る依存症の少女・小松奈々(宮崎あおい)。この全くタイプが違うんだけど、妙にウマが合うのだから不思議な気がしますね。

夢のような東京での生活。そしてお互いの夢へ向かって歩み寄り、挫折し、恋をする様子がシリアスにコミカルに描かれている(まぁ、恋の行方にずいぶんと重点は置かれているのだけど)。
観ていて飽きないし、面白い。声を出して笑ってしまうこともあった。こんなおっさんが観ても充分楽しめる映画です(安心しました)。

夢に破れ、アルバイト先でへこまされた奈々が疲れ果てて自宅に戻る。エレベータはないから、階段をコツコツとぐったりしながら。そしたら、そしたら...。部屋のドアが開いて、憧れのロックバンドのリーダーが扉を開けて奈々を出迎えてくれる! 良かったね奈々!

コミックはまだ続いているそうです。読んでみたいような、読みたくないような...。
映画も大ヒットしたし、早くも続編の製作が決定したとか。凄いねぇ。続編も観てしまいそうな気がするなぁ...。

言いたくはないけれど、ギターの蓮(レン/松田龍平)の北海道の部屋。ナナと奈々が暮らす古いけど広いアパート。こんなあり得そうにないけれど、なんだか羨ましい! ボクもあんな部屋に住んでみたい。それに、ダブル・ナナはどうやって生活費を稼いでいるんでしょね。観ながら心配してしまいました。まっ、コミックだから、そんなこといいんだよね、きっと。

おしまい。