チャーリーとチョコレート工場

この映画の主人公は、ウンパルンパ?



  

恐ろしくお金がかかった作品であることは間違いない。それも、本筋とはあまり関係が無い(!)セットで莫大な予算が投入されている。圧倒されるのが、リスの集団がナッツをかじっているシーンであり、チョコの川が流れる庭である。とにかく、凄い。ただただ圧倒される。
もう一つ、この映画は作っていて楽しかっただろうな、きっと演じるのも楽しかったと思う。そして、もちろん観るのも楽しい!観ていてこんなに楽しい映画は久し振り!

はっきり言ってストーリーはたいしたことはない。いや、観る前から「こんなお話しちゃうかな?」と思っていた通りに展開する。
この子(チャーリー)がゴールデンチケットを手にするのに決まっているし、最後にスペシャルプレゼントを貰うのに違いない。
それでも、膝を叩いて、身をよじらせて観てしまう。ぐいぐい引っ張り込まれる。その手腕は“お見事!”と言う他はない。

ボクは原作を読んだこともないし、前作の映画も観ていない。
だから、映画で語られる内容が原作に忠実であるのか、それとも大胆にアレンジされているのか、大きく逸脱しているのかは知る由もない。でも、そんなことはどうでもいい。この映画だけを観ても十二分に楽しいのだから。

夢を語らせるれば、このティム・バートンの右に出る人はいないんじゃないかな。ここで展開されるめくりめく夢の世界に、ただただため息さをつくしかない。
主人公(?)の男の子がチョコレート工場に入るまでと入ってからでこの映画は大きく様変わりする。そして、工場のパートのオープニング(ウェルカムパレード?)で「これは、ただならぬ世界が展開されるな!」という予感が...。
誰もが感じるようなその予感に違わず、その後に展開されるのは“ただならぬ世界”。
もうボクは、このお話しの筋がどうのこうのなんて全く興味がないかった。ただただ肩でハ〜ハ〜息をして、ひたすら画面を見つめていた。まさに夢の世界が展開される。まぁ、それは少々悪趣味な部分もあるのだけれど、それでも圧倒されているから、何でも許してしまう。この映画のデザイナーは凄い。まさしく文字通り“脱帽”です。

この映画の主人公は一体誰なんだろう? やっぱりチャーリーなの? ウォンカのような気もするけど、映画を観る限り、全くセリフはない(?)んだけど、ウンパルンパがやっぱり主役のような気もするなぁ...。
ウンパルンパを演じた役者さん。濃いおっさんであるのだけれど、そのおっさんが何人も何百人も同じコスチュームで登場して何とも怪しげなダンスを踊る。サムイモが出る。震えるよね。まさしく五感を刺激する作品。
このディープ・ロイ。今までどんな作品に出た方なのか知りたくなります。
ウンパルンパがウォンカとのやり取りで「わかった、了解した!」という意思表示に取るポーズ。ぐーをした腕を胸の前で交差する。これは痛く気に入って、今後、ボクの「OK!」のサインはこれに決まり!

とにかく、この映画の楽しさを幾ら文字で読んでも無駄です。ハイ。
幸い、ロングランで上映中だから、今すぐ、何もかも放っておいて、映画館の大きいスクリーンと大音響の中でご覧になることをオススメします。この映画はTVやモニターで見てもあんまり意味はない(きっぱり!)。
少々のムリはしてでも、スクリーンで体験される価値はあると思いますよ!

この日は、いつもレイトの時間帯には、ガラガラで閑古鳥もあくびをしている箕面の某シネコンにお邪魔しました。
それが何と、比較的大きな劇場なのに半分以上お客さんが入っていたのには驚いた。また、ロビーにも人がごった返していてビックリしたというか、妙な気分になりました(ヨンさまのお陰なのかなぁ?)。

なつさんに教えてもらった「チャリチョコ」サントラの USAサイト
ここのメニューで“SING ALONG”を開いてください!
ね、これであなたもウォンカの虜です!

おしまい。