黄山ヶ原

ここでもイムンシクが大活躍!



  

続いて「シネマコリア2005」でもう一本。時代劇で「黄山ヶ原」。

これはほとんどSF的な要素はなく、時代劇にしては珍しいコメディタッチ。冒頭の寸劇(?)のお陰で、韓半島の歴史に詳しくないボクにもすんなりと背景が頭の中に入る。
もうひとつ驚くのは、豪華な端役。シンヒョンジュンとキムスンウが名も無い間抜けな間諜(スパイ)でちらっと顔を出せば、寸劇のシーンでもイウォンジョンが出ているし、主人公のケベクの妻にキムスンウがぴったりの役で二回出てくる!
もちろん、主役もパクチュンフンにチャンジニョン、準主役にイムンシクにリュスンスetc...。いい顔ぶれ。
もうひとつ面白いなと思ったのは、唐の将軍のセリフが普通話(北京語)だったことでしょうかね。なかなか気合入っている!
ハングルと普通話を聞き分けることは出来ても、新羅と百済の方言を聞き分けられるほどの語学力は持ち合わせていないので、そのおかしさはさっぱり理解できなかったのが残念です、はぁ。

要所要所は確かに笑える部分もあるけれど、作品全体を見渡したとき、それほど面白い映画なのかと言うと、正直に言うと「そうでもない」と感じた。この映画は字幕では面白さの半分ほどしか伝えられないのかもしれない。

割とリアルな合戦シーンはそれなりに評価出来るけれど、もう少しドラマの部分を充実させて欲しかったような気もする。なんだかそれが凄くもったいないような気がしました。
結局、この映画はパクチュンフン演じる百済の将軍が、負けを承知で新羅と唐の連合軍を迎え撃つ合戦「黄山ヶ原」を面白おかしく描いているのでしょうが、ボクには残念ながら...。

今年もシネマコリアは大阪会場も開催してくださり、ほんとうに有難いことです。
「ホンバンチャン」は既に拝見していたので見送りましたが、東京と大阪で三本観せていただきました。このところ異常なほどの韓国映画上映ラッシュのなかで、シネマコリアの上映作の選択にはアタマをひねられていることでしょうが、上質の作品をしっかりセレクトして上映してくださり、感謝感激です。
ナナゲイが休館してしまっただけに、来年の大阪会場はどうなるのだろうかと心配しつつ「ソチョンさんありがとうございました! 来年も楽しみにしています、よろしくお願いします」。
昨年は全作品が超満員でナナゲイ全体がちょっと異様な熱気に包まれていて、ただただ驚いておりました。今年の大阪会場は朝の2作だけでしたが、昨年のような熱気はなく、これが「淋しい」のではなく、正直「ホッとした」感じ。「ナナゲイではなくもっと大きな(座席数が多い)スクリーンで」と思っていたのですが、大阪ではこれくらいが良かったにですね。しかも、大阪だけは各作品が2度上映されますしね。
商業ベースに乗りそうな作品はどんどん映画館で公開されるし、ちょっと気になるけどいわゆる韓流スターが出ていない作品をDVDではなくスクリーンで、しかも字幕付きで拝見できる滅多にないチャンスだけにこれからも期待しています!
(ソチョンさんが、ナナゲイにお越しになっていたのは気付いていましたが、お忍びのようなので、敢えて声は掛けませんでした。)

おしまい。