亀は意外と早く泳ぐ

そこそこのラーメン、食べてみたい



  

このところ韓国の映画ばかり観ていたような気がする(実際にそうなんだけど)。日本の作品を観るのは久しぶり。しかも、更新もすっかり滞っていて、一月も前の東北出張から戻ってから拝見した作品を今頃になってようやく紹介している始末。本当にアカン。

夏休み映画もお盆の話題作もどんどん観逃しているのに、今回梅田のテアトル梅田で拝見したのが、ボクの贔屓、上野樹里ちゃんが主演の「亀は意外と早く泳ぐ」。
彼女が主婦であるスズメ役という設定に違和感を覚え、それは最後までぬぐえなかった。
ちょっと無理があったんではないかな? 彼女の友人クジャク役の蒼井優はそれなりにいい味出してたのにねぇ...。

面白いか、おもんないのか。そんなことよりも、とにかくこの映画の世界をすんなり受け入れることが出来るのかどうかにかかっている。ボクはちょっと苦しかったかな。だから正直言ってそんなに楽しめなかった。悪いお話ではないし、随所に面白かったり、光るシーンはあるのだけど、前提にある「受け入れる」ことが出来なかったからでしょう。

若くして結婚して、そのまま旦那が海外へ単身赴任してしまったスズメ。会社の寮(?)で一人暮らし。何をするわけでもなく、旦那が残していったカメのに餌をやることだけが日課。
そんなある日、友人のクジャクとお茶を飲んだ帰り道、リンゴの洪水に飲み込まれたスズメは手すりにひっそりと貼られていた募集広告ポスターを発見する。そのポスターに書かれていたのは「スパイ募集」。
俄然興味を持ったスズメは面接を受けに行くことにする...。

坂道や階段はいいよね。なんだか絵になるし、日本の風景にマッチします。この映画の中でボクが気に入ったシーンは、スズメが階段でリンゴに飲み込まれる(!)このシーン。

ありそうにないことを、あたかもあるように描くのは簡単ではない(と思う)。でも、こんなのあるわけないやんと観ている人は皆わかっている。それでも、それを大真面目に演じて、そしてお話を破綻させずに積み重ねていくことは、とっても大変なんだろうな。それも“地味”に。
スズメがスパイになる本題以外にも、いろんな仕掛けが施してあり、ごっつい楽しめるのは間違いないですね。
上野樹里ちゃんには次回作「サマー タイムマシン ブルース」に期待しましょう!

週末の夜に、二人でカウチに寝転びながら、ビール片手にご覧になるのには最適かもしれません。
ボクは、観終わって劇場を出てから、力が抜けてしまい、テアトルから地上への階段を上る足に力が入りませんでした「はぁ...」。

おしまい。