ピアノを弾く大統領

猟奇的な教師!?



  

高槻のTOHOシネマズで開催されている「韓流シネフェス」の第三クール。
今回拝見したのは、アンソンギとチェジウの「ピアノを弾く大統領」です。お客さんの入りはパラって感じですか。

正直云って、何も期待していなかった。折角関西で未見の韓国映画を上映してくれているのだから、みすみす観逃すこともないだろう、そんな程度の意気込みで出かけた。だから、当然、どんなストーリーなのかも把握していなかった。

確かに“甘い”。設定も甘いし「こんなことがあるわけないやん」と思ってしまう。少なくとも「もしかしたら...」なんて、思ってしまうことは、まずない。だけど、ボクはこんなお話しが好きです。
だから、面白かったし、楽しかった!

チェジウは中学の臨時教員(?)。ソウルの中学(高校?)に学期の途中に赴任してきた。
その赴任してくる前の教室への“潜入”シーンがケッサク! あんなこともあるわけないとは思うけど、あのシーンのお陰で、観る側は「これから観る映画は、こんな映画やねんな」と肩の力を抜くことが出来る。
チェジウが担任を受け持ったクラスには、何と現役の大統領の娘がいた。でも、彼女はそのことを知らされていない。今までの先生がまるで腫れ物に触るように彼女に接してきたのに、チェジウはまるで躊躇しない。それでころか、官邸に電話まで掛けてしまう...。

この大統領の娘こそイムスジョン(「箪笥」「...ing」など)。う〜ん、若いと言うよりも、幼い。でも、ちょっと不思議な表情をする女の子で、平凡かと思わせておいて、時折キラッと光る表情を見せてくれますね。
前半のイムスジョンこそふてぶてしくて、ぴったりの役を演じていたけれど、後半に入ってからは「なんで、そいこまで物分りがええんねん」と思わないでもないけれど...。

この映画は難しく考えてはあかんと思います。あれこれ考えずに、ただ観て楽しむ。それが正解だと思います。ボクは「冬ソナ」も拝見していないので、チェジウが一体どんなキャラクターでこの映画をご覧の方に定着しているのかはわからないけれど、この映画では三枚目にずり落ちそうなのを懸命にこらえている二枚目半って感じでしょうか。
そんなチェジウとアンソンギの掛け合いが面白いですね。
脚本があのクァクジェヨンだそうです。そう聞くと、なんだか頷けるような筋運びやったなぁ...。

お気楽にご覧になって笑っていただければいいのではないでしょうか。ボクは好きです。

おしまい。