初恋のアルバム〜人魚姫のいた島〜

主役の二人がいい



  

とうの昔に祇園祭も終わってしまったのに、祇園祭の前に観た映画を今更ながら紹介するのは、本当に間が抜けたお話しで申し訳ございません。避暑もかね、調子に乗って映画ばかり観ているのに、家に帰るとビールを飲んですぐに寝てしまうので、なかなかテキストが打てません。まぁすっかり言い訳ですけどね。

さて、京都へは時々お邪魔するけれど、ここ京極弥生座さんへ来るのは始めて。
新京極は、京都へお越しになられた方はほぼ歩かれる繁華街。だけど、ボクは河原町へ行ってもあんまり新京極は歩かないな。用事がないし、欲しい物を売っているお店があるわけでもない。でも、この界隈を歩いていると、京都がいかに偉大な(集客力がある)観光地なのかがよ〜くわかります。
梅田のOS劇場C・A・Pでモーニング公開されていた作品が連続上映されるので、頑張って早朝からお邪魔しました。

チョンドヨン、パクヘイルが主演のタイムスリップ純愛物。ボクは一度VCDで見てしまっている。
お話しは美しい。風景も、気持ちもすがすがしく美しい。
そして、チョンドヨンがいかに幅の広い役者さんであるのかが良くわかる。良くも悪くもチョンドヨンの映画。彼女の魅力でこの映画は成り立っていると言っても間違いないでしょう。

現在のナヨンが、母親のヨンスンに対して、驚きながらもとても温かく接しているのがいい。それに、過去をいぢらない。その姿がいじらしい。援助したり、口出ししたりしたいものなのに、この手のお話しにありがちな「過去を変えられるのか?」という命題には触れようともしない。
自分の両親の恋物語りなんてちょっと照れくさくて、恥ずかしくて、話しを聞くのもどうかなと思うけど、それが目の前で、進行形で展開されるのはどんな気持ちなんでしょうね。
でも、親としてしか知らなかった二人の、今まで知らなかった素敵な輝いていた部分が見えてくるって、考えてみたら素晴しいことかもしれません。

チョンドヨンもさることながら、この映画で輝いているのは若き日の父親ジングクを演じたパクヘイル。かげりがなく、爽やかで、本当に絵に描いたような好青年を演じてます。いいなぁ。でも、青年としては良くても、旦那として父親としていいのかどうか(出世できるとかお金儲けに長けているという意味で)は別なんですね。
このパクヘイルは、ボクが先日DVDで見た「ワイキキ・ブラザーズ」でも、とてもいい演技を見せているので、チャンスがあれば是非ご覧下さい(劇場公開はちと難しいかもしれないけど...)。

ありそうだけど、決してなさそうなこのストーリーをぐいぐいと最後まで観客を引っ張って行く力は凄いなと思いました。調べてみるとチョンドヨン、ソルギョングの「僕にも妻がいたらいいのに」の監督さんでした、なるほどね。

おしまい。