ジェイル・ブレイカー

韓流シネフェス、後半戦



  

大阪では劇場を代えて“韓流シネ・フェス”の後半戦がスタート。
大阪の中心地のひとつである梅田から、地下鉄で2駅、バスだと10分、歩いたら30分程度の位置にある天神橋筋六丁目(略して“天六・てんろく”)。ここにある映画館ホクテンザ。5つもスクリーンがある映画館だけど、施設はクラシカルで、昔の雰囲気を今に伝える貴重な存在。5つのうち、2つは成人映画専門で、1階のユウラクザ、5階のホクテンザ1・2が普通の映画館。いつもはあんまりメジャーではない作品を上映するんだけれど、時として、関西ではここでしか上映しない作品もかかるので要チェック。最近、アジア系の作品も良く上映して下さるし、かつても中国(大陸)や韓国の特集上映を何度かしてくれている。ただ、天六という土地柄もあってか、普通の映画館とはちょっと違う独特の空気が流れているのも事実。
今回の“韓流シネ・フェス”、前半戦のシネ・リーブル梅田には、熱気に負け近づくことさえ出来なかっただけに、後半戦のホクテンザもどうなることか心配していた。一体、誰が韓流スターで、誰が人気なのか、そんな基本的なことさえわからっていないのは致命的。

念のため、劇場には30分前に到着出来るように計画を練る(いつもなら1分前でも何の心配も要らないのだけどね)。二本立てだから、お昼用にビルの向かいにあるパン屋さんでサンドを買って、近くのコンビニで最近気に入っている黒ビールも買う。
信号を待っていたら、いつものホクテンザには似合わないような方がウロウロしている、どうやら入り口がわからないようですね。5階に上がるとすでに20名ほど入っている。この時点で、ボクのホクテンザ・レコードは更新されている。それどころか、どんどん増え「こら、アカン」と隣の座席に置いていたリュックを膝の上に移す。そのうち、最前列も埋まり“満員御礼”。それでも、まだ入って来て立見になる。
天六で、ホクテンザで、満席立見とは素直に驚くしかない! この韓流は本物なんですね(いつまで続くかはわからないけれど)。

後半戦は14本が上映される。半分は既に拝見しているけれど、ほとんどが字幕は無しだったので、一応14本全てを拝見する予定にしています。前半戦の作品も高槻のTOHOプレックスで週替わりで再映してくださるようなので、こちらも可能な限り観ようと思っています、今度は器が大きいので大丈夫でしょう、きっと。

で、後半戦の第一弾は「ジェイル・ブレーカー」。
今まで、こんなに短い間隔で、字幕なしとありを観較べた経験はないので、なんだか出来が悪い受験生の気分を味わった(まぁ、そのまんまなんだけど)。当たり前のことなんだけど、先日DVDで拝見したものが、そのままごっついスクリーンに映し出される。なんだか嬉しかったな。
そして、大筋ではハズしてはいなかったものの、数々の事実を見落として(聞き落として)いたことがわかり、ちびっとショックやった。
一番大きな点は、チェピルが刑務所の中で唄っている歌。この歌があと二回出てくることに全く気が付いていなかった! あかんなぁ。割と大事なポイントだったのに...。

全体的な感想は変わらず。そりゃ当然かな。
シリアスなドラマならともかく、コメディなら何とかなります。全く言葉がわからなくても。でも、この作品について言えば、前もって「光復節特赦」という漢字のタイトルを知っていたから、ソウルの新聞スタンドでチェピルが何を知ったのかをすぐに理解できたけれど、そうでなければ、ちょっとわかりにくかったかもしれません。
実は、この漢字のタイトルとソルギョングの主演という情報から、この作品は社会派ドラマなんだと勝手に決め付けていたのです。思い込みとは恐ろしいものですが、ソルギョングのこんな芝居を要求してしまう製作側もいい度胸してますよね。多分、ソルギョングを語る上では大切な意味を持つ作品ではないでしょうか。

若干の入れ替わりはあったものの、引き続き立見状態だった「ライターをつけろ」を紹介します。

おしまい。