ひとまず走れ!

走りすぎると、息切れもするわな



  

クォサンウもなかなか人気者になっているらしい。この日もテアトルには女性ファンがほとんど。クォサンウ以外にもソンスンホンも人気があるようだ。ほんとに、TVの影響はボクには考えられないような大きさのようです。
この二人にキムヨンジュンを加えた三人が、まず走る組。このキムヨンジュンはどこかで観たことがあると思ったら「風林高(新羅の月夜)」や「達磨よ遊ぼう」に出ていたヌボっとした背の高い人ですね)。 この老けた高校生三人組を追うのがイボムス。そして、その後を遅れてちょこまか走っているのがイムンシクとチョンギュス。
まぁ、主だった出演者はこんなところで、お色気というか、女性陣が花を添えることはない(残念!)。キムヨンジュンの憧れの君がちびっとだけ出てくれるけどね。

何年も学年をダブってる高校生(ソンスンホン)。だから少々老けていてもしかたないか。もちろん家はお金持ちだ。高校生なのにクルマも持っているし、自分の部屋だってまぁ凄く豪華で広い。そんな彼を中心に結成されているのが、悪ガキ三人組。
クォサンウはホストで夜な夜な熟女のお相手を楽しんでいる(?)、キムヨンジュンは何事にも動じないというか、唯我独尊マイペース。自宅で自身のweb-site構築に余念がなく、このsiteへやってきてくれる唯一の女性に密かに恋している(単なるオタク?)。
今夜も車で街に繰り出して、住宅街でクルマを停めてだべっていたら...。

一方、高利貸しをしているおっさんの家に強盗(イムンシク)が入り、まんまと大金をせしめ布袋にドル札を詰め込んで屋敷を出ようとしたのだけど...。
こうして、空から大金が入った袋と血まみれで覆面のおっさんがボンネットに落ちてきた。高校生たちはこの袋とおっさんを前にして、少しだけ迷う。
そして出た結論は「ひとまず、走れ!」

泥棒が入ったという通報を受け、高利貸しの家に聞き込みに行った刑事イボムス。奪い取られた金額もわからなければ、捜査はもういいと言われるけれど、この家の前で見た交通事故の痕跡。そしてうるさく吠える番犬の姿に、なんとなく腑に落ちない。

一夜にして、謎の大金を手にして、自分たちに突然訪れた幸運に喜ぶ一方で、クルマから姿を消した覆面のおっさんの影にも不安を覚える。でも、そんなことどうでもいい。一部を闇でドルをウォンに両替し、大金が入った預金通帳を三冊手に入れる。高級ブティックで買い物をして、車はソナタからアウディへ乗り換えた!
が、イボムスの捜査と謎の闇の手はジワジワとこの三人組の周囲に迫り始めていた!

まぁ、何と言うか。何も考えずに一気に観て楽しめる。いや、何かを考えたら駄目なんでしょう。
深く考えずに、こんな夢のようなお話しを素直に受け止めて、一緒に一気に走りましょう。
クォサンウは今回の役と今回のソンスンホンの役を足して割ったようなキャラクターを「同い年の家庭教師」で演じていますから、忘れないように覚えておいてください。ソンスンホンは確か今頃は軍隊で訓練を受けているはずなんですよね。
それにしても、韓国の映画の舞台は、大学よりも少々年齢的に無理があっても高校が多いね。それだけ、この年代に郷愁を感じる人が多いのでしょうか。それともたまたまボクがそんな作品ばかりを観てしまったのでしょうか?
刑事役のイボムスがなかなかいい。アホみたいな役だけど。この人ボクは密かに“韓国の竹中直人”と名付けています。
イムンシクも相変わらずの演技でいい味出してます。

気楽にご覧下さい。ビデオやDVDも充分お楽しみいただけると思います。

おしまい。