ゲート・トゥ・ヘヴン |
ここは天国への入口か |
この冬は名古屋へ何度かお邪魔した。しかし、そのいずれもが仕事絡みで、駆け足で走り抜けるだけで、ほとんどウロウロ出来なかった。それも仕方ないけどね。 昨年の秋口に何度か予告編を見たような気がするのだけど、観逃していた。少し前に京都のみなみ会館でも上映があったけれど、ちょっと行けなかった。すると、今回のボクの名古屋行きに合わせるように、モーニングのみだけど上映が始まる。ありがたいことです。
ここ「シネマテーク名古屋」は、在阪のどこの劇場にも似ていない。強いて言えば「planet+1」かな。それとも、東京で言えば渋谷のユーロスペースの奥のほうのスクリーンをうんと小さくしたような感じかな、福岡のシネテリエもこんな感じだったかもしれない。とにかく、こじんまりとしていて、新しくなく、スクリーンも小さくて、天井も低い。
日本では全くこんなこと考えられない。それだけ日本は単一民族国家なのだ。逆に言うと、外国の方にとって日本は生活しにくく、働きにくい国なんだろうな。
施設を抜け出したものの、そこで待っていたのはタコ部屋生活。そりゃそうだ、アレクセイはドイツで暮らしていくための市民権もなければ、正当に滞在を証明する査証も旅券も持っていないのだから(とも思うんだけど、このあたりは適当に上手くぼやかしてある)。 よくわからないけれど、閉鎖された環境の中で恋が芽生えはぐくまれ、男たちのなかにも友情が育っていく。一種の連帯感が生まれ、それが思わぬ形で花開いていく。ラストはどうも結論を急ぎすぎたような感も否めない、これで空港がこの二人にとって「天国へのゲート」だったとはとても思えない。でもまぁそれも許容範囲内でしょうか。
決して必見ではないけれど、こんな夢を見るのも悪くないと思わせます。特にインド人の彼女マースミー・マーヒジャーはなかなかチャーミングでかわいいです。彼女が登場すると、インド映画のような演出が施されるのも面白い!
本編上映前に二本の短編がオマケで上映されます。全自動式の求婚装置(?)はなかなか。でも、ちょっと意味不明の窓拭きのおにいちゃんのお話しの方が面白く、印象に残っています。両作ともセリフがないだけに、演出者の力量がストレートに出る作品です。 それにしても、最近ちっともインド映画が公開されなくて、淋しいですね。 おしまい。 |