「菊花の香り/Scent of Love」

ある意味お約束の催涙ムーヴィー


  

つい先日、家にあるウィンドウズのノート型マシン(Me搭載)が、何故か何の問題もなく韓国のDVDも再生してくれることがわかりました。ラッキー!
早速、所用で訪韓したそーさんにDVDをお土産に買ってきてもらい、自宅で見ることにしました。
映画館と違ってちびっこの画面に、外付けとはいえ貧弱なスピーカーだけど、それは我慢する(仕方ないね)。

まず、封を切ったのは「菊花の香り(菊の花の香り・Scent of Love)」。
この作品、タイトルだけは知っていたけれど、ストーリーや出演者を全くチェックしていなかった。ただ、ポスターやチラシの図柄だけは知っていた。そして、勝手のこんなお話しとちゃうかなと想像を膨らませていた。

「ありゃ?」って感じ。
どうしてそう思ったのか。まず「嫉妬は我が力」のパクヘイルが主演していること、全然知らなかった。そしてヒロインには「シングルス Singles」のチャンジニョン。これって事前に知っていた図柄とは全然違う。もっと若くてハイティーンぐらいの女の子のように見えたんだけどなぁ...(改めて確認すると、確かに本人が写っている)。
それと、このストーリー。事前にボクが勝手に想像していたものとはまるで違った。だから、なんか戸惑ってしまった。途中までは(ちょっとトウが立った?)学園もの風やっただけに、ギャップが大きい。

まぁ、それはともかく。
実は、最近では珍しいメロメロ・ドラマ。いや、そう珍しくもないか。
言葉の関係で細部はきっちり理解できていない可能性もありますが...。

在米同胞(?)のイナ(パクヘイル)は韓国の大学に入学する。先輩に連れられて来た古本屋(?)。ここはある歴史サークルの部室兼溜まり場のようなものらしい。イナはこの店で見かけた先輩でありサークルのキャプテンであるヒジュ(チャンジニョン)に一目惚れしてしまう。
この古本屋、なかなかいい雰囲気。でも、彼らのキャンパスライフって、いかにもありそうだけど、でも絶対ないような、そんな理想像の学園生活(いいなぁ、羨ましいなぁ)。離島の分校(臨海学校?)のシーンなんかもイイ感じ。

普通この手のストーリーなら、この二人は年齢差を超えて熱烈に結ばれる...、と思いがちなんだけど、お話しは意外な方向へ進んでいく。見ていて「こんな展開になって、どんなふうに話しを収めるねん」ってこっちが心配してしまうほど。
「あれ」って思っている間にお話しは意外な方向へトントンと転がって行く。その後は、どんどんメロドラマ風になっていき、この二人には悲劇の影が忍び寄って来る...。
お話しそのものは、ちょっと込み入ってるけど、正統派のメロドラマ。「ラスト・プレゼント」とか「エンジェル・スノー」のノリ。
韓国の映画ではストーリーの中で、比較的安易に交通事故が出てくるし、ヒロインやヒーローも割と死んでしまうねんなぁ。

それにしても、ちょっと解せないのは、ヒジュはどう見ても妊婦には見えなかったことでしょう。ボクは、もう赤ちゃんは諦めたものと、勝手に勘違いしてた。
チャンジニョンはこういう役よりも、もう少し元気で明るい役の方が似合うと思う。絶対、涙より笑顔が似合う。
パクヘイルはどうも「華がない」。お芝居は上手な役者さんだけど、こんな主役を張るにはどうなんだろう?
同じサークルで後に女医さんになる役にソンソンミ、この人も時々顔を見る人ですね(そうそう、今KNTVでやっている「真珠の首飾り」の社長さんも、ちらっと顔を出していますョ)。

それにしても、映画が始まる出だしの部分はまるで「猟奇的な彼女」のようなノリ。ちょっとドキッとしてしまいました。

自宅で見るのと、劇場で観るのと最大の違いは、周囲の反応が全くないことでしょう。意味が良く分からなくても、周囲の爆笑だとか、ハナをすすり上げる音とか、こちらも気分が盛り上がって来るのになぁ。特に、韓国や香港のお客さんは感情表現に遠慮は無くストレート(悪く言えば「うるさい!」)。そんなノリがないのはやっぱり寂しい。まぁ、現地でボクは凄く緊張感を持って観ているのも間違いないけどね。

次回はもう一枚買ってきてもらったDVD。「海賊、ディスコ王になる/Bet on my Disco」を紹介する予定です。

おしまい。