キャンプ/CAMP

どうも小粒で、パンチが弱い


  

テアトル梅田での上映中には何だか足が向かなくて、神戸になってからようやく観てきました。最近少なくないパターン。いかんなぁ。
最近神戸に行っても、映画を観るばかりで、ちっとも街歩きをしていないのももったいない話しです。

あんまり、実は全く、予備知識なし。知っていたのはアメリカ映画で青春モノであることぐらい。

底抜けに明るいわけじゃない。
今やアメリカだって、単に明るいだけのストーリーは展開できないんだなぁ。

「????」激しくハテナがアタマの中を点滅しながら物語りは始まり、進んで行く。10分もしてからか、ようやく「こんな感じかな」とアウトラインがわかり始める。
一体このキャンプに参加するのに幾らほどの予算が必要なのか、そんな野暮な質問はしないけれど、貧困などとは対極にある世界が描かれ、そしてキャンプの割には恐ろしいほど生活感が稀薄な物語り。あくまでもこのキャンプで展開される群像劇が主人公で、それ以外の不必要なものはばっさり切り落とされている。

明日のハリウッドを、芸能界入りを目指して、夏期芸能合宿訓練が今年も開かれる。
夢見る乙女や少年たちが集まり、夏休みの期間、合宿生活を送りながらトレーニングを受ける。このシステム(?)を理解するのに若干時間がかかった。
このキャンプに初めて参加するのは少数派で、ほとんどのメンバーが去年も参加しているようだ。自然に幾つかのグループが形成されている。このキャンプの全体像は把握できないけど、子供が100名ほどで、スタッフが20名ほどかな?
蛇足だけど、日本でもこんな合宿開いたらどうかなぁ、募集母体がしっかりしていたら、そこそこお客さんが集まるような気もします。

2週間練習し、最終日に発表会を行う。それを3回繰り返し、最後に慈善パーティのような大きな発表会をする。
その発表会は、学芸会のようなちゃちなものではなく、照明もバックバンドも付いて、なおかつ観客席があるホールで行うんだから凄い。そのほとんどがミュージカル。そして、講師陣もそうそうたるメンバー(らしい)。
ボクはミュージカルに疎いのでよくわからなかったけど、もしその方面に詳しい方なら、別の楽しみもあったと思います。

大人しくてちょっぴり太目の女の子と、スポーツ万能でギターも上手い男の子の恋のエピソードがメインに置かれ、この二人を取り巻く生徒たちの様々なエピソードが散りばめられている。
ただ、どのエピソードも似たり寄ったりというか、小粒でもう一つパンチが効いていない。なんか全てが地味に映ったのはボクだけなんでしょうか?
メインの恋の行方も、ハラハラドキドキと言うよりも、何か取ってつけたようで盛り上がらないしね。
この女の子、スターウォーズ・シリーズのイメルダ(だったっけ?)に似ているような気がします。

観ても、観なくてもいいけど、ビデオやDVDでも充分だと思います。
ただし、子役で出演している誰かが、今後大ブレークしたら必見の作品になるかもしれませんね。実際、アフリカ系の女の子の歌唱力はお見事です。
関西での上映は残念ながら終了しているようです。

次回も神戸で観るアメリカの映画「アメリカン・スプレンダー」を紹介する予定です。お楽しみに!

おしまい。