「ぼくは怖くない」 |
少年からの出口、大人への入口 |
毎週水曜日はレディースデイ(大阪、神戸は火曜)。多くの映画館で女性は1,000円で映画を観ることが出来る。これは割とよく知られているけれど、男性のボクの場合はどうか。メンズディはないのか?
で、この日は火曜日。テアトル梅田でダブルヘッダー。平日にレイトまで観るのは、ほんと久しぶり。 圧倒的な色彩の迫力にボクは言葉を失う。 画面一杯に広がる黄金色をした麦畑。それは丘陵を覆ってどこまでも、どこまでも無限大に広がっているようだ。畑という概念ではなく、ただただ草原がある。まるで、ボク自身も映画館のシートに座っているのではなく、麦畑の中で子供たちといっしょに転がり回っているような気がした。ボクの周りには、枯れた葉の匂いが漂っているような...。この麦が刈り取られて、パスタやマカロニ、ピザの生地なんかに化けるのか。
色が違う。
イタリアの南部。麦畑の他は何もない。そんな丘陵地帯でお話しは展開される。 この、少年が暗闇から陽の当たる場所へにゅっと出てきたときには、座席から飛び上がらんばかりにびっくりした! 「ひやぁ〜(出た〜!)」って声も出していたかもしれない(恥ずかしい!)。この映画って幽霊が出てくるホラー系の映画やったんか!(違います)
ちょっと違った角度から“少年の出口・大人への入口”を見せてくれる。 大人たちがしていることが、いいことなのか悪いことなのか、それはミケーレにはわからない。いや、わからないのではなく、大好きなパパが悪いことをするなんて思っていない。悪いのはブラジルから来たへんなおっさんに違いない。でも、フィリッポは助けなくっちゃ。フィリッポにはボクだけしかいないんだから。 突然、銃が発射される。終盤のここでも、この突然の出来事に、今度はお尻が半分だけ飛び上がった!
優しい気持ちや、甘酸っぱい気持ちにはならないと思う。だけど、何故か懐かしさを覚えてしまう。そんな作品だと思います。 おしまい。 |