「ミトン」

チェブの親戚


  

みなさん「明けましておめでとうございます!」今年もよろしくお願いします。
さて、例によって突然ですが、年末の〆をしっかりしないままに香港とソウルに行ってしまいました。ですから、すでに04年に突入したにもかかわらず、しばらくは03年のレポートが続き、それから03年の「総括」になります。しばらくはちょっとちぐはぐな感じもしますが、我慢してお付き合いくださいね。

さて。
クリスマスを目前に巨大なクリスマスツリーと回転木馬、そしてドイツ風の屋台で賑わっていた新梅田シティ。ここの梅田ガーデンシネマでモーニングとレイトでひっそり公開されているのが、ロシアからやって来た掌品「ミトン」。パペットものの三本立てです。
ロシアのパペットといえば「チェブラーシカ」に魅了されたボクだけに、観逃すわけのには行きません!
比較するのにはちょっとムリがあるのかもしれませんが、チェブほどではありません。でも、優しい心にしてくれるかわいい作品でしたね。各話が10分で計30分というのは、ちと短すぎるような気もしましたが、それでもお客さんは若い女性を中心にそこそこ入っていました。

「ミトン」
まだ小さい女の子が主人公。公園で犬の散歩をさせている人たちを見て、自分も犬を飼いたくてしかたがありません。友達の家に子犬が生まれたのを知って、その子犬を連れて帰るのですが...。
実際に犬を飼えなくなって、悲しい気持ちになったことがある人はきっと少なくないでしょう。そんな経験は日本でもロシアでも一緒なんですね。ピュアな女の子の気持ちが凄く上手に表現されています。
台詞は一切入っていないのですけれど、観ているだけで、優しくなれる。おすすめの一本です。女の子も子犬もとってもかわいいですょ。

「手紙」
人形の雰囲気ががらっと代わって、かわいいと言うよりも、リアルな感じがします。これも台詞は無いのですが、しっかりと伝わってきます。
ロシア(ソ連?)の軍人さんって、ボクは勝手に「悪者」ってイメージしていたんだけど(ごめんなさい!)、そんなことは決してない(別に「いい人」って意味ではないけど)。一人の軍人さんの後ろには、彼の帰りを待つ家族(親や配偶者や子供)が必ずいるんだなぁ。そんなことを思ってしまいました。そのことを肝に銘じるべきですね為政者は。

「ママ」
これも「手紙」と人形の雰囲気は同じ、そして台詞も無い。でもね、とっても上手なお話しで、きっちり伝わってくる。ロシアでの生活を垣間見ることが出来る興味深いストーリー。
母親の気持ちがとても巧く表現されていて、彼女の留守の間に起こったことは、本当だったのか、それとも心配のあまりに空想したことなのか。きっと、ぐっすり眠っている坊やは何も喋らないし、それはどちらでもいいんやろうなぁ。

ほんまはもう2本ほど観せてもらいたかったなぁ。
ある意味では、NHK教育ででも放映されそうな作品でした。
まだ上映してるのかな? お時間があればご覧になってもいいかもしれません(梅田ガーデンでは1/9まで)。ビデオやDVDになるかどうかはわかりませんし、TVではやらないような気もします。

おしまい。