「テハンノで売春していてバラバラ殺人にあった女子高生、まだテハンノにいる」

これって、いったい...


  

今までで最も長いタイトルを持つ韓国映画であり、なおかつ、かなりわかりにくいB級テーストの映画。これって果たして「映画」なんだろうか? それとも...。

大阪ではひっそりと十三の第七藝術劇場でレイトショー公開。この映画ほどレイトショー公開が似合う映画も珍しい。真昼間に観る作品ではないような気がする。
ストーリーはあるようで、ないようで。やっぱり一応あるのかな。
字幕が付いているんだけど、台詞はそれほど印象には残らない。今思い出すと、なんかパントマイム(無声映画?)を観ていたような気がする。
最も強く印象に残るのは、主人公(?)の女子高生ではなく、彼女をバラバラにする指示を出す先生の恐ろしげな顔だったりする。

ソウルにあるテハンノ(大学路)で、夜な夜な制服を着たまま売春をしている女子高生。その晩、先生の家の前で行為に及んでいるところを押さえられてしまう。先生は叱りながらも、彼女に無料で最高コースをサービスすることを強要し、あげくの果てに手下の「ほくろ三兄弟」に彼女を殺し、ばらばらに切り刻むように指示をする...。

画像は、それが狙いだと思うけど、ビデオで撮影され、不気味にざらつき荒れている。くっきりとした陰影がなくのっぺりとしたこの画像が妙にマッチして、暗くて恐ろしいアンダーグラウンドの世界を「覗き見」する趣が強い。

ただ、商業映画として観た場合はどうだろう?
韓国や韓国映画に興味が無い人にとっては、全く無意味なビデオにしか過ぎないのではないでしょうか?
上映時間はわずか60分とは言え、ボク自身、途中で何度も何度も時計を覗いてしまったほど。少なくともボクは「面白い」とは思えなかった。

当然、もうナナゲイでの上映は終了してしまいました。今後、ビデオやDVD化される可能性は高くないと思います。でも、字幕付きのフィルムが存在する以上、どこかの映画祭や企画上映会で再映されることはあると思います。まぁ、そこまでして観る価値があるかは不明ですけどね。
この晩は、ボクの予想を大きく上回る10名の入場者でした。

おしまい。