「パンチドランク・ラブ」

斜に構えて観てしまう


  

今年の夏は本当にヘンテコな夏だった。梅雨が長引いたかと思うと、いきなり秋風が吹き、台風がやって来た。夏の甲子園が雨で何日も順延になり、お盆も妙に涼しかった。そしたら、いきなり残暑だけは例年並み。それでも、数々の想い出を残して八月は終わった。

この映画を観たのはお盆休み最後の日曜。「チャンピオン」を観た足で梅田ガーデンシネマで「パンチドランク・ラブ」。
この「打ちのめされた愛」ちゅうのはなんやろ、と思っていたら、「強烈な一目惚れ」という意味だそうです。なるほどなぁ。
主演はアダム・サンドラー。そのお相手にボクの苦手なエミリー・ワトソン。

最初からどうも一筋縄では行かない雰囲気。正直言って何が言いたい(伝えたい)のか、最後までピンと来なかった。結局どういうことなのよ!
バリーの商売は何? 道端に捨てられたオルガンにはどういう意味があったの?
最初から「斜に構えて」いたせいか、どうもすんなりお話しの中に入り込めなくて、どこか冷めたままこの映画を観てしまった。

時には笑わせてもらったけれど、もう若くない二人の出会い(これが「パンチドランク・ラブ」なの?)から派生するおもんないエピソードにはどうもついて行けなかった。
いい年齢した男が、マイレージを貯めるためにごっそりプリンを買うか? デートに使うなら普通はちゃんとチケットを買うで。この人、パラノイアやな。
毎度のことながらエミリー・ワトソンには全く魅力を感じないし、それに輪をかけてバリーにも魅力が無い。観ていて「こいつらの恋の行方には興味なし!」と思ってしまう。挙句の果てには「なんでこの映画を観ようと思ったんやろ?」と自問してしまう始末だ。

バリーはコメディアンで、画面に姿を現すだけで笑いが取れるタイプの方なのかな? 米のTV番組「サタデーナイトライブ」出身だそうですね。
とにかく、よく理解できない作品でした。当然、もう上映は終わっています。

次回は梅田での上映を見逃し、三宮まで足を延ばしてようやく観てきた「BULLY」をご紹介します。

おしまい。