「バースデイ・ガール」

舞台でリメイク希望


  

伝統ある(?)北野劇場、梅田劇場、梅田スカラ座が改装されて「ナビオTOHOプレックス」に変身したのは10月の末頃だったか。ようやくお邪魔してきました。
今回入った#5のホールは座席と画面がやたらと近くて、すごい圧迫感を感じます。上映が始まるとそうでもないけどね。端の席だとかなり観にくいのではないでしょうか。座席はすごく良くなっていて、程よい硬さのシートは気に入りました。段差もついていて、よっぽど座高が高い人の後ろにならない限り、前の人の存在が気になることはないと思います。

さて、この日が最終日の「バースデイ・ガール」。ちっとも期待していなくて、ニコール・キッドマンが主演しているぐらいしか前情報も仕入れていなかった。こじんまりと公開されていたこともあり、小さなホールでお客さんも10名ほどと淋しいもんです。
それが、意外と面白いんだから、ほんとに映画は観てみないとわかりません。

主人公はロンドンの近郊に生まれ育ち、学校を出て地元の銀行に勤めて10年になろうかという青年ジョン・バッキンガム。ハンサムでも押し出しが強いわけでもなく、勤務先からの評価は可も無く不可も無く、こないだの昇進のチャンスは逃してしまった。郊外にある一戸建ての家に一人で住んでる。でも、仕事が忙しくてなかなか良縁に恵まれないのが珠に瑕。
で、ジョンが思い付いたのが、インターネットでの良縁相談(と言うか、ほとんど人身売買だよね)。ネット上で自分の好みの条件を出して、それに適合する女性を紹介しても貰うのだ。
そんなジョンの元にはるばるモスクワからやってきたのがナディア(ニコール・キッドマン)。空港に彼女を迎えに行くが、なぜかナディアは英語を理解できない。二人でコミュニケーションを取れなければ結婚どころじゃない。仕方なしに彼女を連れて自宅に戻ったジョンは紹介サイトに電話で連絡を取ろうとするが、これが繋がらないんだよなぁ。
そうこうするうちに、しゃべれないままにベッドインしてしまったジョン。こうなってくると「ナディアもいいなぁ」なんて甘い生活にひたりそうになるのだが...。
そんなある日、たどたどしい二人のコミュニケーションを交わしているうちに、今日はナディアの誕生日だと伝えられる。それじゃぁ二人だけでパーティだ、とケーキを用意していたら、そこへいきなりナディアの従兄弟とその友達というロシア人の二人組みがジョンの家に押しかけて来た。

気取りが無い、軽い気持ちでそこそこ笑わせてくれる、そんな映画です。もうこれは完全にフィクションの世界でニコール・キッドマンがロシア人に見えないとか、彼女の従兄弟がイタリア人やフランス人に見えて仕方ないなんて言うのはナシ。
ほんとはこんな作品をもうちょっと手を加えて、舞台でお芝居としてリメイクして欲しいな、と思ってしまいました。

まぁ、軽い気持ちでビデオかDVDででもご覧下さい。TV放映を待ってもいいかもね。腹を抱えて笑うほどじゃないけど、まぁ、観て損のない程度の作品。ボク自身の満足度は高かったけどね。

おしまい。