「アンツ・イン・ザ・パンツ」

爽やかな性春映画


  

朝夕はもうすっかり秋、でも昼間はまだ夏の名残が残っている。湿度が低くて吹き抜ける風が気持ちがいいので許すけどね。めっきり冷たい物も欲しくなくなりました(ビールは別)。
そんな夕方に拝見してきたのはドイツでヒットした映画「アンツ・イン・ザ・パンツ」。この作品、劇場公開の予定は無く、来年の1月にビデオとDVDで発売されるそうです。夏休みとか春休みに公開すればそこそこ動員が見込めそうな気もするんですけどね...。

まだボクが高校生だったから、もう20数年前になるのかな。イスラエルの映画で「グローイング・アップ」という作品があった。高校生が主人公の「性春」物語で、続編もたくさん作られていた記憶がある。全編がオールディズのヒットメドレーでサントラを借りてきてテープに録音して繰り返し聞いたなぁ。懐かしい。映画そのものは別にたいしたことなかったけど、そんなことを憶えています。
この「アンツ・イン・ザ・パンツ」はそんな「グローイング・アップ」の現代版。ずいぶん洗練されてスマートに描かれているけどね。

主人公・フローは高校生(いや、中学生かな?)。ある朝、目覚めると自分の大事な部分が勝手に喋り出す。そして彼(?)が命じるまま行動を起こすと、とんでもないことが身に降りかかってくるのだ...。
同級生の色気ムンムンのレオニーにアタック。なんと彼女と満月の夜にデートに誘われる。ところが、うぶなフローはデートでどうしていいのかわからない。いつもつるんでいる悪友に相談するのだが...。

想像していたより上品な(?)下ネタ映画で、観ていてニヤついてしまうけど、嫌悪感は感じない。
そして、最後は収まるべき鞘に収まるあたりなど、観ていてついつい微笑んでしまいます。
見せ方によってはもっと露骨に下品に作ることも出来たはずだけど、上品に(?)ソフトにほんわかまとめたあたりがこの作品の勝因(?)でしょうか。

公開されないのでオススメのしようがないのですが、チャンスがあればご覧になられてもソンはしない作品ではないでしょうか。
主演のフロー、彼女のリーザはなかなかいいですよ。フローの叔母さん役の人どこかで見たことあると考えていたら「エス」で助手の役を演じていた人ですね。

次回は先週公開された大林映画「なごり雪」をご紹介する予定です。

おしまい。