「月のひつじ」

この夏イチオシ!


  

仕事の関係で一月に1回ぐらい高槻へ行く。
最初の頃はまだ街の様子がよくわからなくて、西武の1階にある「カプリチョーザ」でパスタランチなんぞを食べていたけど、最近は商店街をちょっと入ったところにある「洋食のいろは」のランチがお気に入りだ。
特に気に入っているのがクリームコロッケ。ここのランチは何種類もあって、どれもボリューム満点でどれにするか迷うけど、ついついクリームコロッケが入っているランチを選んでしまう。このコロッケは手作り風で、見た目はゴツゴツしていて愛想が無いんだけど、衣を破ると固めのクリームがぎっしり入って、ほんまに美味しいんです。
高槻へ行くことがあれば是非味見してみて下さい(わざわざ、行くほどではないんやけどね)。阪急の高槻駅から西側にある商店街を進んで、何筋目かを北へ行ったところにあります(駐車場はないよ)。

さて、今回ご紹介するのはオーストラリアの映画で、文部省推薦の作品、「月のひつじ」。
正直言って、この夏の映画でも一、二を争う映画です。感動する、いい作品です。これは拾い物。オススメの一本!

市長が、首相やアメリカ大使と一緒にテレビを見入っている時に、メモが手渡される。
「パークスで受信しています」
このとき、不覚にもちょっぴり目頭が熱くなってしまいました。

何にも難しいお話しでもなんでもない。
1969年にアメリカは月面着陸を試みるアポロ11号を打ち上げた。そして、人類の月面への第一歩を全世界に向けてテレビ中継する。この月からの電波をキャッチし、NASAに中継したのがオーストラリアのパークスと言う田舎町の牧草地にポツンと立つアンテナだった。
アポロ計画といえば、宇宙へ飛び出すロケットの技術や、月面に降り立ったアームストロング船長他の宇宙飛行士など派手な部分にのみ目が行きがちだけど、アポロ計画そのものを支えていたのは、どちらかと言うと陽が当たらない地味な技術者たちなんだなんぁ。
だけど、そんな地味な技術者たちも「アポロ計画を成功させる」という信念のもと、様々な困難やトラブルに打ち勝ってきたんだ。そんな努力に素直に感動してしまう人間ドラマがこの「月のひつじ」なのです。

アポロ11号が打ち上げを控えている日、パークスの巨大なアンテナの操作室には4人の技術者が詰めていた。このアンテナの常駐スタッフのオーストラリア人が3人。アメリカから来たNASAのスタッフが1人。このアンテナに課せられた使命は、アポロ11号から発せられる電波をキャッチすることと、着陸船から送られてくる月面着陸の瞬間のテレビ映像を受信することだ。
だが、アポロ11号の打ち上げ前から次々と彼らはトラブルに見舞われる...。

技術の粋を集めたアポロ計画と、周囲には羊の放牧場があるだけで何にも無いパークスのアンテナとのアンバランスさがいいですね。こんな田舎街でこんな凄いことが行われているなんて!
題材もいいしストーリーもいい。演出も確かだ(若干盛り上がりに欠けると感じる人もいるかもしれないけど)。
大人から子供まで文句なしに楽しめます。特に、小学校高学年から中学生ぐらいの方に観ていただきたいですね。
お母さんはふんだんに出てくる1960年代ファッションをお楽しみいただけるのではないでしょうか。

ボクは公開初日に梅田ガーデンシネマで拝見してきました。初日だけあって、座席はほぼ満席の盛況でした(子供さんはほとんどいなかったけどね)。夏休み期間中は上映しているはずですので、是非劇場でご覧ください!
次回は、これまたこの日が初日だったソーラ・バーチ主演の問題作「穴」をご紹介します。

おしまい。