「ナショナル7」 |
あたりまえのことなのに |
続けてテアトル梅田で観たのが「ナショナル7」というフランス映画。
いままで、この手の話しを知らなかった。そのことが重要だ。
舞台はフランスにある障害者施設。ここに入所しているルネという中年のおっさんは介護員からも他の入所者からも嫌われている施設の「鼻つまみ者」だ。自分の担当の介護人を泣かすことに生きがいを感じているのか...。
どうして今までこんな根源的な話しが表面に出てこなかったんだろう? 障害者だって人間だ。食事もしたいし、排泄もする。文化活動もすれば、セックスだってしたくてあたりまえなのに! この映画の凄いところは、このストーリーの中でジュリがどれだけ成長したかに大きな力点が置かれていないところだ。彼女は主役には違いないが、あくまでも脇を固めているのに過ぎず、入所している障害者にスポットを浴びせているところがいいですね。ジュリのストーリーにしてしまえば簡単だし、感動的な話しになったと思うけど、そうはなっていない。
この映画で伝えたかったものは何なのか。それをよく考えてみたくなる映画です。
次回は久々に試写会に行ってきました。「アイスエイジ」をご紹介する予定です。 おしまい。 |