「ヒューマンネイチュア」

説教臭さが鼻につく


  

この3月一杯で閉館してしまう心斎橋ビッグステップ4Fにあるパラダイスシネマにお別れしに行く。
ほんとに淋しい。

金曜の最終回なのに入りはもう一つで15名ほど。淋しいね。
予告編を何度も観ていたが、予告編の印象とはガラッと違う本編でした(予告編はこうでなくっちゃ)。

幼少期に養父母から受けたしつけがトラウマとなって、ハツカネズミにテーブルマナーを教える研究に没頭している博士・ネイサン。
ネイチャリストのライラ。類人猿のパフ。そしてネイサンの助手でフランス人のガブリエル。この4人が織りなす‘人間’模様がこの映画なのです。

奇抜な設定はなかなか面白い。

でも、この面白さの影に「説教臭さ」がぷんぷん臭ってくるのが気に入らない。隠し味とか最後のどんでん返しにならいいけど、全編に漂うのはどうもなぁ。それなら、最初から最後まで本能のおもむくままに(!)に行動するガブリエラにこそ共感できる。
ちょっと、こねくり回しすぎなのかな。最初から最後までコメディで押し通して欲しかった。

ネイサンの研究室、パフが連れてこられてすぐまでは、他の研究者もいたのに途中から専用の研究室になってしまうのね。
最後のオチは笑えます(予想もできたけどね)。

チケットカウンターでは今まで上映された映画のポスターが束になって売られ、前売り券とセットでくれていたポストカードやステッカーも売られていました。なんかほんとに淋しさが漂っていました。

おしまい。