「素敵な歌と舟はゆく」 |
これがパリの厳しさか |
さて、もう一丁ミュージアムスクエアに居残って観たのは「素敵な歌と舟はゆく」というフランス映画。お客さんは、また少し増えて7名に。客層は全然違うけどね。 ボクとしては何とも後味の悪いへんてこな作品だった。
主人公は腰を抜かしそうな大富豪の息子・ニコラ。この息子が良くできた息子で、今の地位に甘んじることなく、郊外にあるお屋敷を抜け出しては列車の車内清掃やカフェの皿洗いや商店のガラス拭きなどのアルバイトに精を出し、ホームレスのおっさんや街の若者達と仲良くなっている。
というのがこの映画の大まかな輪郭なんだけど、この映画は(たぶん)パリの街角でニコラが歩き回り、すれ違う人たちに話題が次々と広がっていく。この広がりを追う前半はとても良くできている。
が、残酷と言うか、常軌を逸してしまう。 ゆったりした流れはフランス映画そのもの、この流れはいいんだけどな。 おしまい。 |