「フロム・ヘル」

そうか、ブドウは高級品だったんだ


  

2月に入って「立春」を迎えたというのにこの連休からは激しい寒さ。おかげでボクも風邪を引いてしまいました。このくそ寒いのに吹雪の中山歩きを楽しんだ(?)せいなんですけどね。
今回ご紹介するのは「フロム・ヘル」。まだ、風邪を引いていない先週に観てきました。会場は梅田の三番街シネマ。ここへはちょくちょく来るけど、一番大きな劇場以外は、ちょっと観にくいです。客席の割にスクリーンが小さいし、傾斜も低い。なんといっても天井に梁が出っ張っていて、後部客席の左右の端からはこの梁が邪魔になってスクリーンを100%観ることが出来ません。
でも、平日だったので客席には30名ほど。まったく上記の欠点は全く関係ありませんでした。

一言で言うと「暗い」。ストーリーも暗いんだけど、それ以上に画面が暗いのだ。いつもどんなシーンもぼんやりと暗くて、観ているこちらの気持ちもどんどん暗くドヨヨ〜ンとしてくるのです。
まぁ、ジョニー・デップがかっこよさだけが救いの映画なんでしょう。ヘザー・グラハムもなかなか良いよ。

それにしても分かりにくい映画だ。19世紀の世紀末、ロンドンで起こった連続殺人事件「切り裂きジャック」を題材にして、それを捜査する刑事役にジョニー・デップ。
この事件について何の予備知識も持ち合わせていないボクにとってはちょっと分かりにくいストーリー。この事件の背景に黒幕として上流社会の構成員で作られた秘密結社があったり、当時の王子と娼婦との結婚(?)があったりとなんか釈然としないな。

最初の事件で怯え、悩んでいる馬車の御者などは途中で捨て置かれたままだ。
ジョニー・デップが阿片窟に入り浸っているのも解せないし、最後に彼の両目にコインが置かれているのも、不思議だ。
もし、ヘザー・グラハムとのロマンスを強調するなら、ロンドンからアイルランドへ駆けつけてしかるべきだと思うんだけどなぁ。
いずれにせよ、ちょっと中途半端な映画ですね。

ボクが気に入ったのは衣装です。当時の紳士達はみんなこんな服を着ていたのかと感心しました。毎日お風呂に入っていたわけでもないだろうし、そう頻繁にクリーニングに出していたわけでもなかったから、相当汚れていただろうなぁ、といらぬ心配をしてしまいました。

三番街シネマで少なくとも今週中は上映しているようです。

おしまい。