「少女たちの遺言」

こんな韓国映画もある


  

「シュリ」からもう何年? 相変わらず韓国映画が続々と公開されている。観たいのに公開されないのも有るけれど、どんどん上映され嬉しい限りです。中には「怪獣大決戦・ヤンガリ」のようなトホホな作品もあるけれど、なかなか粒揃いでいい映画が多い。そんな中で公開されたのがこの「少女たちの遺言」。あんまり肩に力が入っていない、青春映画です。

女子校に通うミナ(キム・ミンソン)は校庭で交換日記を拾う。この日記は同じクラスのヒョシンと隣のクラスのシウンのものだった(この交換日記って言うのが、もはや中年の域にどっぷり浸かってしまったボクの想像を遙かに超えたものでした)。ここからこのお話しはスタートする。
共学の高校へ通っていたボクにとって、女子校というものはどんなものなのか想像するしかないんだけど、この映画で描かれているように仲良しグループがあったり、いじめがあったり、若い男の教師に対する憧れがあったり、身体測定の日に大騒ぎがあったり...。いろいろあるんでしょうね。

ミナとヒョシンとシウンを中心にお話しは進んでいくんだけど、ストーリーそのものは特にこれって言うものはないまま、シウンは屋上から投身自殺をしてしまう。これって一体!

今まで知り合った韓国人や中国人はみんな賢くて、それぞれのお国の過酷な受験戦争を勝ち抜いてきたいわばエリートさんたちだったんだな。そんなことが良くわかりました。そうか、韓国のフツーの高校生たちも、勉強よりもおしゃべりとかのほうが好きなんだ。なんだかちょっとホッとしました。

映画そのものは気の抜けた炭酸飲料のようだけど、近頃の韓国の女子校生を知ることができる、そんな軽い気持ちでご覧ください。
ボクは日記を拾い狂言回し(?)の役どころを演じるミナが可愛くて良かったなぁ。それに彼女たちの学校がなかなかいいねぇ。こんな学校ならもっと勉強できたかな。ヒョンシンとシウンが屋根の上でじゃれ合うシーンも気に入りました。
会場は心斎橋のパラダイスシネマ。平日の最終回で30名ほどとそこそこの入りでした。
次回は「メメント」の監督、クリストファー・ノーランの長編映画デビュー作「フォロウィング」をご紹介します。

おしまい。