「レイン」

まるで東映の任侠映画を観ているような


  

先日、そぼ降る雨の中阿倍野まで出かけた。お目当ては「中華中心」。本名は「チャイナセンター」と言うんだけど、略して「チャイセン」と言う。名前は中国語会話の教室みたいな感じだけど、その実態は香港台湾もののアイドルグッズを扱っているお店で、もちろんCDやVCDなども豊富に置いてある。最近ではちょっとした輸入盤を扱うCDショップでは香港、台湾のみならず韓国ものの輸入CDを置いているところも増えたが、これぞって言う商品はやっぱり、ここチャイセンが頼りになる。
で、買ったのは年末に観た香港映画「Needing You」の主題歌で、主演していたサミー・チンが歌う「感情線上」が入ったCD。ちゃんとありました。えらい、えらい。値段も安いしね。その日からCDウォークマンで毎日聴いています。
梅田では阪神の2階にあるBreezeが割と中華ものも豊富、値段もリーズナブル。アキヒコさんご用達のTowerRecordは新譜を中心にちゃんと置いてあるけれど値段が一番高い。HEPのVirginもそんなに多くないけど置いてある、少し高いけどね。

さて、今回ご紹介するのはタイの映画「レイン」。正直に言うとあんまり期待していなかった。木曜の最終回に行ったんだけど20名ほどぱらぱらって感じの入り。会場は梅新の東映パラス2。でも、予想以上に面白かった。昔の高倉健の映画を観ているような気がしないでもなかったけどね。

生まれつき耳が聞こえない少年・コンが、殺し屋・ジョーに拾われて殺し屋として教育を受ける。男は何の疑問ももたず兄貴分のジョーと組んで次々と殺人を犯していく。
ある日、コンは薬屋に勤める娘と知り合う。耳が聞こえない自分を差別せずに付き合ってくれるこの少女に好意を抱き何度かデートを繰り返す。しかし、デートの最中に暴漢に襲われたコンは躊躇することなく娘の目の前でこの暴漢を撃ち殺してしまった。驚いた彼女は、もうコンとは会おうとはしない。
そんな中、コンが慕っていたジョーの女がコンの目の前で殺されてしまう。この時コンは初めて今まで自分がしてきた殺人の数々に罪の意識を感じたのだ。そして、仕返しを目論んだジョーも殺されてしまう。やがて、この黒幕は自分の親分だと知ったコンは仇を討つために親分がいる廃工場へ一人乗り込んで行くのだ、彼女へ置手紙を残して。

ねっ。昔の東映映画みたいなストーリーでしょ。
でも、コンとジョーがなかなかかっこええねん。それにジョーの彼女もなかなかいいし、コンが思いを寄せる少女もなかなかいい。でも、タイ語は難しくて名前が覚えられない!
コンはナインティ・ナインの矢部をちょっとカッコよくしたみたいな感じ。岡村が香港を舞台にした「無問題2」に主演してると思ったら、矢部はタイの映画に出てたんかいな。それに親分が韓国の大統領・金大中にどことなく似ているところが面白い。

最初から最後までこうなるやろうなぁ、という予測の範囲内で物語りは進んでいくんだけど、それに対する不満はありません。逆に妙な安心感を持ってしまうほどなのです。
絶対のオススメではありませんが「ひまでしゃーない」んやったらご覧になっても損のない映画ですよ。
タイの映画はこの後も「怪盗ブラックタイガー」という作品が公開を控えています。

次回はたかお先生も興味を持たれていたフランス映画「今日から始まる」をテアトルで観る予定です(実は、もう観ちゃったんだけど)。

おしまい。