「恋する遺伝子」

軽〜い気持ちで観られます


  

えべっさんの頃は寒いと相場が決まっているけど、やっぱり寒いね。それでも正月寒波も1/9の午後からはずいぶんと和らいだような気がします。
そんな寒いある晩に、新梅田シティのシネ・リーブル梅田に観にいったのが「恋する遺伝子」という米国の映画。正月前からさかんに予告編をやっていて、ついついだまされて前売券を買ってしまいました。これで手持ちの前売券が無くなったと思ったら、吸い寄せられるようにシネ・リーブルのカウンターでこの春に公開予定の「情事」と「寵愛」を買ってしまった(ポストカード付、両方とも韓国映画です)。そして、帰りにはガーデンシネマまで行って「フォロウイング」という映画(ポストカード付、前回行った「メメント」の監督が撮ったデビュー作)の前売も買ってしまいました。
職場がある西梅田のビルから新梅田シティに行くまでの間で、あまりの寒さに凍傷になりかけ、映画が終わってから阪急の梅田まで歩いて帰る途中では寒さのために「行き倒れ」になるかと思った。

さて、映画はなかなか興味深い入り口から始まる。
牛(乳牛だけかな?)のオスは一度性交したメスには二度と性交しないという性癖(?)があるそうだ。それは、より多くの子孫を残すために遺伝子に組み込まれているらしい。このところ男運がさっぱりあかんという主人公は、その話を興味深く聞いている。そしてこの牡牛の理論が人間にも当てはまるのではないかと推測するのね。

それは、ワシントンから転勤してきた同僚と目くるめく恋をしたあげく、ポイッと捨てられてしまった自分が情けなくて情けなくて仕方なかったから。この理論に飛びついてしまったわけも頷けますね。
そして、一流男性雑誌の編集部にいる悪友にそそのかされて、この牡牛の理論を「イギリスの老マリー・チャールズ博士」と いう怪しげなペンネームにしてこの雑誌に発表してしまった。軽い気持ちで書いたこのコラムが意外なことに評判を呼び、とうとうテレビの対談番組に出演することを引き受けてしまったから「さぁ大変!」

まぁ、この理論そのものがどうかよりも、主人公のジェーン(アシュレイ・ジャド)と職場にいる二人の男性との恋の駆け引きというか、成り行きと言うか、何て言うか...。結局こうなるんやろな、ってことは最初からわかっているんだけど、なかなか楽しませてくれます。
愛の巣になるはずのニューヨークのアパートを下見に行くと、そこには広い広いバルコニーがついていて「貿易センタービルが見えます」だって。そして、転がり込んだ部屋は食肉工場の上にあって、だっだ広いリビングルームがどっか〜んっとある。
いいな、自由もあって、経済力もあって、ニューヨークの街を胸を張って闊歩する主人公たちは! 憧れとも、嫉妬ともつかぬもの(それとも「諦め?」)を感じてしまいます。
エディ役のヒュー・ジャックマンがなかなかいい。主役の女性はボクのひいきのレニー・ゼルウィガーにしてもらいたかったなぁ。

この映画は、もうしばらく上映の予定です。恋人同士で観て、この牡牛の理論がほんとかどうか、自分たちで確かめていただきたいですね。

次回は前売りは買いそびれたけど、ちょっと気にかかっている「耳に残るは君の歌声」を観に行く予定。

おしまい。