「タイタンズを忘れない」

がんばれ!タイタンズ!


  

夏の出口と秋の入口がこんがらがっているような今日この頃ですが、皆さんお元気ですか?
9月に入った途端に、休日の予定が立て込んできて、忙しい週末を過ごす予定でしたが、元々が怠惰な性格ゆえか、結局は家でだらだらしてしまいます。先週もそして今日も山へは行かず、好く晴れ上がった空を見上げてため息ばかり。フットボールの試合だって、まだ1試合も見てない。
そんな中、久々に出掛けたのが加太。目的の鯛にはお目にかかれませんでしたが、時間の経過を忘れるほど楽しみました。次回は「赤いの(=鯛)」をおみやげに持って帰ることができるようがんばります。

さて、神戸の新開地(というより湊川?)にある「パルシネマ新公園」は、もう残り少なくなった「二番館」というか「名画座」。いい番組を上映しているせいもあるし、各種の営業努力が実っていることもあって、いつもそこそこお客さんが入っている(と言ってもまだ3回目だけど)。
観てきたのは、今年の夏前に公開されて、さほど話題にもならず、静かに上映終了し、ボクが見逃していた「タイタンズを忘れない」。アメリカ映画で、題材にはアメリカンフットボールが取り上げられている。しかも舞台は高校だ。

時は1970年代の始め。ヴァージニアのある高校が白人と黒人の共学校になるところから始まる。高校にあるフットボール部も白人と黒人の混合チームになるわけね。チームのコーチ(日本流に言うなら「監督」)は黒人のブーンが任命される(米国の高校フットボールチームのコーチは、その高校の教師や街の豆腐屋のおっさんが片手間にやるわけではなく、その道のプロがフルタイムでするのです)。
映画のテーマは、白人と黒人との融合。でも「融合」する前には、もちろん「相反」しているわけで、このブーンの就任にともないアシスタントコーチに格下げされてしまった白人のコーチ(ヨースト)との対立。生徒同士の対立。ブーンと地域住民との冷ややかな対立など様々な相反模様が描かれている。

この映画にはいろんなエピソードが詰め込まれていて、いろんな困難や対立を切り抜けて勝ち進んでいくタイタンズ(この高校のフットボールチームの愛称)は、勝ち進んでいくことによってのみ、それらの問題を解決する唯一の答えを出している。今では考えられないような、差別や行動が30年前のヴァージニアでは行われていた事が驚きだが、別の見方をすればわずか30年で「表面上」は差別がほとんどなくなったアメリカという国の社会に対してもっと驚きの念を持ってしまう。

そんな難しいことを考えなくても、気軽に楽しめる映画ですので、チャンスがあれば是非一度ご覧下さい。アメリカンフットボールの知識が無くても、ちゃんと楽しめて感動できますよ。

おしまい。